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病院で入院患者4人が感染、2人死亡 静岡

2018年8月10日 21:19
病院で入院患者4人が感染、2人死亡 静岡

静岡市の公立病院で入院患者4人が抗生物質がほとんど効かない多剤耐性アシネトバクターに感染し、このうち2人が死亡したことがわかった。

静岡市立静岡病院によると今年5月以降、同じ治療室に入院した患者4人が多剤耐性アシネトバクターに感染、78歳の男性と81歳の女性が死亡した。このうち男性は台湾で肺炎を発症し、5月末に転院してきた段階ですでにアシネトバクターに感染していたとみられているが、ほかにも複数の疾患があり、死亡との因果関係は不明。

一方、女性は最終的にアシネトバクター感染による肺炎で死亡したとみられている。

アシネトバクターは土や水などの自然環境の中にいる細菌で、健康な人が感染しても危険はほとんどない。しかし、今回のものは、多くの抗生物質に耐性を持つ多剤耐性。感染すると、高齢者や重い病気がある患者は、肺炎などで死に至る危険もある。

アシネトバクターは吸引したたんをためるビンのスイッチから検出され、医師や看護師による接触感染予防策が完ぺきではなかった可能性があるという。

静岡市立静岡病院では、海外での感染症治療歴がある患者については、薬剤耐性菌の可能性を念頭に置いて対処することや職員の手や指の消毒の厳格化に努めると話している。