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ルワンダ巨額スポンサー“3つのポイント”

2018年8月27日 14:39
ルワンダ巨額スポンサー“3つのポイント”

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「ルワンダ アーセナルと巨額スポンサー契約」。17歳の時にルワンダで国際協力機関と農民とをつなげるプロジェクトをスタートした牧浦土雅氏に聞く。

アフリカ中部の国・ルワンダの政府は今年5月、イングランドの人気サッカークラブ「アーセナル」と、3年で推定約44億円という巨額のスポンサー契約を結んだ。選手が試合で着るユニホームの腕の部分に「VISIT RWANDA」との文字が入る。

ルワンダは外国からも援助を受けているだけに、こうした巨額の契約に批判も出ている。ネット上ではこんな声が挙がっていた。

「そのお金で経済を回したほうがいいのでは」
「『ルワンダ行くか』と、ユニホームを見てならない」
「これをきっかけに興味を持った人も多いはず」


――このことについて、牧浦さんはどう思われますか?

この施策自体はすごく画期的なものだと思っていて、3つポイントがあります。

ルワンダは1994年の大虐殺のイメージがものすごく強い中で、2000年にカガメ氏が大統領に就任し、17年以上大統領を務めていますが、彼に対する支持率はものすごく高いんです。今回の決断も、カガメ大統領のゴーサインが出たということは、ルワンダ国内の国民は絶対に信用しているというのが1つ。

もう1つは、すごくいいマーケティングの施策だなと思います。ルワンダ、アフリカというと途上国や飢饉、貧乏などのイメージが強いと思うんですけども、あのトップクラブのアーセナルの(ユニホーム腕部分の)スポンサーをできるほどの資金余力があるというイメージや、元々のブランド力がつくので、大虐殺のイメージを刷新するためにも、ものすごくいい契約だったんじゃないのかなと思います。

あともう1つ、結果を早く求めすぎないことが大事だと思っています。一応すでにスポンサーをやっていますが、3年契約なので、3年後にどれだけ観光客が増えたのかとか、どういうふうに人々のルワンダへのイメージが変わっていったのかというところで、今回の施策の良しあしを判断していければと思っています。


――そのうえでのフリップをお願いいたします。

「Locals know about the local!!」。


――「ローカルが一番ローカルのことを知っている」ということですか。

そうですね。やっぱり、ルワンダのことはルワンダ国民が一番良く知っているので、別にアーセナルのスポンサーをしようが何をしようが、ルワンダ国民がどう思っているのかが大事です。

ルワンダ国民は、カガメ大統領のやることが絶対的に正しいと思っているので、それをまずは我々も信用して、3年後に結果を見ることが大事だと思っています。


――これが良い投資だったと思えるようになるといいですよね。

それがベストです。


■牧浦土雅氏プロフィル
アフリカの食糧問題の解決に取り組む。17歳の時にアフリカ中部の国・ルワンダで国際協力機関と農民とをつなげるプロジェクトをスタート。その後、様々な国でドローン、教育、ITなど数々の事業を立ち上げた。現在は、宇宙技術を駆使してアフリカの食糧問題を解決するため、世界を飛び回っている。


【the SOCIAL opinionsより】