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社会
2018年8月30日 16:02

社内起業制度はどう運用すればいいのか?

社内起業制度はどう運用すればいいのか?
(c)NNN

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「サラリーマンの企業内起業に追い風」。企業内新規事業を支援するアルファドライブ代表・麻生要一氏に聞く。

住友商事は8月、次世代新規ビジネス創出の加速を目的に、社員個人が所属組織の枠組みを超え、新規ビジネスを提案できる社内起業制度をスタートさせた。

一方、三井不動産などは企業内起業を支援するためのプログラムの提供を始めるなど、環境も整いつつある。ネット上ではこんな声が挙がった。

「大企業までが動き出した」
「方法さえわかれば年齢が高い人でもできる」
「成功させるには働き方から変えないと」


――麻生さん、こうした動きについてどう思われますか?フリップをお願いします。

「副業より社内起業」。昨今、大企業の中で、サラリーマンが企業に所属したまま新規事業を提案できる“社内起業制度”を始める会社が増えてきていると思います。

多くの場合、社内起業制度は、提案した段階ではその人が今やっている仕事をやりながら、新しいプロジェクトの提案をするということで、“社内副業”のようなやりかたから始める制度が大変多いんですね。

昨今、副業・兼業ブームということで、個人のキャリアを考えるにあたっても、1つの会社に所属しながら他の会社の仕事もするということを探される方が増えてきていると思います。

それもいいんですけども、もし社内起業制度がある会社に勤務しているのであれば、社内起業制度に応募してみて、社内で新しい自分のやりたい事を提案して通していくというのも、その人のキャリアにつながるのではないかと思います。


――社内の中で起業するとなると、色々な壁が立ちはだかるのではないかと想像してしまうんですが、その点はどうなんでしょうか?

新しいことをやっていく大変さは、社内起業家だろうと起業家だろうと同じようにあると思うんですけども、“社内独特の難しさ”があります。

例えば、“社内政治”とか“上司の感覚に沿った提案”など、そういった企業内で働くが故の難しさを、ぜひ制度面でカバーできるといいのかなと思います。この制度も「ただあればいい」というものではなく、制度のリリース後の運用がすごく重要です。

運用というのは例えば、社内副業状態で始めた新しい活動をちゃんと人事制度上で評価として考慮できるかとか、そこで生まれた小さな事業の種に継続して資金投下される仕組みがあるかとか。あと、よく大企業は人事異動で担当役員が代わったりするので、社内起業制度を担当している役員が代わってもそれまでと同じような判断が続くかとか。

そういう細かい制度の運用の積み上げが、やりやすさにつながっていくので、運用を担当している制度側の方がこういうことを考慮して運用していくと、エントリーが増えるのではないかと思います。


――まず自分から動き出すことが大切になってきそうですね。


■麻生要一氏プロフィル
アルファドライブ代表。起業家でありながら投資会社も運営。リクルートで多くの新規事業を立ち上げ、今年の春に退職。企業内新規事業を支援する会社や、医療レベルのゲノム・DNAを解析する会社を立ち上げ、さらに、起業家を支援するベンチャーキャピタルもスタートさせた。


【the SOCIAL opinionsより】