風疹患者が急増…女性は夫から感染が最多

妊娠初期の女性が感染すると赤ちゃんに障害が出る恐れがある風疹。その患者数は、今年すでに去年の2倍近くに急増している。女性の感染ルートで最も多いのは夫という調査結果もあり、注意が必要。
30日、都内の診療所で注射していたのは風疹の予防接種。国立感染症研究所によると、風疹の患者が今年1月から今月19日までで184人報告され、既に去年1年間の患者数の2倍近くに急増している。医師は感染拡大に警鐘をならす。
品川イーストクリニック・藤井毅院長「8月の前ぐらいから急に増えてきて、特に関東ですね。千葉・東京を中心に急激に患者さんが増えていると。風疹、感染力が強い病気です。季節性のインフルエンザの2~3倍は感染力強いと言われている」
風疹は発疹や発熱を伴う感染症。ウイルスに感染してから症状が表れるまでは2~3週間。風疹のウイルスは主にせきや会話などによる飛まつを通じて感染する。
特に妊娠初期の女性が感染すると、胎児にウイルスが感染、赤ちゃんに難聴や心臓疾患などの障害が起きるおそれがある。風疹の急増に街の人は…。
2歳の子を持つ夫婦「かかったら危険。怖いイメージ」
1歳の子を持つ女性「夫は40代でワクチンが足りない十分じゃない世代だと思うので、妊娠が分かってから抗体があるか調べるよう伝えていました」
現在報告されている最新のデータでは、患者の7割が男性。特に子どもの頃に予防接種が義務づけられていなかった人が多い、30代~50代の男性は注意が必要だという。
予防接種を受けた男性「(予防接種をしたか)記憶があまり定かじゃなかったのと、親も定かじゃなくて記録見てもよく分からなかったので」
予防接種は1回しか受けていない人も多いが、2回受けることが望ましいという。国立感染症研究所が行った調査によると、女性の感染ルートで最も多かったのは夫からだったという。
厚生労働省によると、現時点ではワクチンの不足は生じていないということで予防接種を受けるように呼びかけている。