月を球体で見たらアーティストは何を思う?

社会学者・古市憲寿氏に最近、気になっているという「ZOZOTOWN」の運営会社社長・前澤友作氏の「月旅行」について話を聞いた。
――古市さん、最近、気になるニュース、出来事は何かありますか。
やはり前澤さんが月に行くというニュースがありましたが、あれは、すごく面白いと思いました。
宇宙飛行士というのはこれまでたくさん生まれてきたじゃないですか。でも、いま日本人がいる宇宙ステーションというのは、実は軌道がすごく低くて地球を球体では見ることができないんですね。
月くらいまで行くと、地球を球体として見ることができます。僕らがよく写真で見るような、真っ暗な宇宙の中に地球が浮かんでいるという姿が見えるんです、
実は、あの球体の地球を見ることができた宇宙飛行士というのは、アポロで月に行った宇宙飛行士の10人くらいしかいないんです。
やはり、地球をちょっと上空から見るのではなくて、月くらい離れた場所から見ると、じゃあ何が起こるのだろうというのはすごく面白いことだと思っています。だからアーティストと一緒に行くというのは、発想として面白いなと思いました。
――みなさんがどんな感想を持つのか楽しみですね。
でも、何も思い浮かばなかったらアーティストの方は大変ですよね。いざ月まで行ってみたものの、たいしてインスピレーションがわかなかったな、映像で見たとおりだなという可能性も多分あると思うんです。
だから、そこでたいした作品が生まれなかった場合のアーティストの言い訳とかを含めて個人的にすごく関心があります。
――悪い見方をしていますね(笑)。
■古市憲寿氏プロフィル
若者の価値観や生き方など、幅広い分野が専門の社会学者。同世代の本音を代弁する論客として、テレビの司会やコメンテーターとしても活躍している。
【the SOCIAL guestより】