失敗しても表彰?“大失敗賞”がある会社

仕事で失敗をしてしまった社員を褒めて、“大失敗賞”として表彰する会社があります。社員はみな欲しがるという大失敗賞、そのワケとは?
失敗した人を表彰する、大失敗賞がある“太陽パーツ”。大阪にあるこの会社は、仕事で大きな失敗をした社員を表彰します。きっかけは今から20年前の大失敗でした。
その表彰状には、「カー用品の販売に取り組み失敗に終わったが、社業に多大なノーハウを残したのでこれを称え表彰する」とあります。
さまざまなパーツを下請けしていた太陽パーツ。最初の大失敗は社員のアイデアを生かして、自社ブランド品を開発した時でした。
開発したのは、車載用の芳香剤やハンドルカバーなどのカーアクセサリー。しかし、全く売れずに結果は5000万円の損失。全員ボーナスが減らされ会社のムードは暗くなり、赤字を出した社員も居心地が悪くなりました。
そこで設けたのが大失敗賞でした。社長がこの賞に込めたメッセージは「失敗してもいい!挑戦したことが大切!」。表彰後、失敗した社員も職場のムードも、一気に明るくなったそうです。
その後、その社員は上海工場の立ち上げを成功させ、今では会社の役員に。会社も売り上げが5倍にまで増えました。
社長の城岡さんも工場の設備投資に失敗し、大失敗賞をもらっていますが、今では出世の登竜門だと社員にチャレンジ精神が浸透しているそうです。城岡さんはこう語ります。
「当然チャレンジすることは、失敗するのは当たり前なんですね。失敗しても褒めてやる。またチャレンジするそのモチベーションをあげていく。その方が一番重要だと思います」
【the SOCIAL viewより】