寄せ書きノートある居酒屋 奇跡の出会いも

サラリーマンの聖地といわれる東京・新橋に、3000冊以上の「寄せ書きノート」が集まる居酒屋がある。このノートが、奇跡の出会いを生んでいる。
とある居酒屋に蓄積されるビッグデータ。背表紙には国内の様々な高校の名前。実はこれ、高校の卒業生が思い出や近況を書き込む寄せ書きノートだ。黙々と書き込みをするお客さんたち。書き込みは人それぞれだ。
“野球部の友人が多かったので夏の思い出を!”
“高2、1980年夏、2回戦で負けた。”
このノートがきっかけで、同窓会が行われたケースもある。いわば、アナログなフェイスブックだ。現在、3183校。国内の約65%の高校がそろっている。このノートにはいくつかのルールがある。
有薫酒蔵の女将・松永洋子さん「こちらに学校名とお名前などをお書きくださいませ」
読み書きができるのは自分の出身高校だけで、書き込みをするときは名刺を貼ること。
松永さん「責任を持って書かなくてはという気持ちにみなさんなるので」
こちらの男性の出身校のノートは…
男性客「僕が1番最初に作って、僕の名刺があるはず」
3年前、彼の来店がきっかけでできた。
“友達と授業をサボリに行き、先生に怒られていました”
そして将来の目標も…
“2015年9月17日現在では、会社員ですが「人を笑顔にする」会社を設立したい”
会社設立の目標はかなわず、今も会社員。
男性客「3年前の目標ではない人生ですが、今は刺激ある人生で楽しく頑張っています」「次に来るときは、3年前の目標より、さらに大きくなっているはず」
今回も、自分へのメッセージを書いた。
同じ高校のお客さんが来店している時もある。そんな時は後輩が先輩の席に行き挨拶をする。
先輩「何期生?」
後輩「平成2年に卒業です」
先輩「ずっと後輩じゃないか。僕は7期生だもん」
1冊のノートを介して、奇跡の出会いが生まれるのだ。
松永さん「“女将さん、ありがとうね”と言われると、やめられないんです」
【the SOCIAL viewより】