“忍者”に“火噴き”外国人をおもてなし!

勢いよく火を噴くラーメンに、“忍者”が出迎えてくれるレストラン。今、このような演出でもてなす飲食店が注目されている。背景には何があるのか。日本を訪れるたくさんの外国人観光客がカギを握っている。
京都にあるラーメン店「めん馬鹿一代」。店内には、多くの外国人の姿がある。出されたラーメンにはなぜか手を付けようとしない。次の瞬間…なんとラーメンから激しい炎が!どんぶりよりはるかに高く上がっている。目の前のお客さんは思わず後ろにのけぞる。ラーメンに入れているのは油。こうすることでネギの香りが引き立つという。
アメリカからの観光客「(ラーメンが燃えるのを)インスタグラムで見たの。とってもいいわ」
ネパールからの観光客「ちょっと冒険というか、英語でいうとinteresting(面白い)ですね」
この火を噴くラーメンが外国人に人気だという。
めん馬鹿一代、宮澤雅道店主「今99.99%外国人(の客)やから、私が日本語をしゃべらない日が週に何回かあんのやから」
そのため、お客さんからどこから来たか聞き、それに対応した言語で書かれた注意書きを見せている。これは去年、イスラエルのお客さん用に作ったというもの。今、こうした一風変わった飲食店が、外国人を中心に人気を集めている。
◇
東京・赤坂にあるレストラン「NINJA AKASAKA」。薄暗い店内を入っていくと…壁から突然あらわれたのは、なんと忍者!その忍者が案内してくれる店内には、通路が出てくるカラクリも。料理にも外国人を引きつける仕掛けがある。グレープフルーツにズワイガニがのった前菜。刀を抜き、中から煙が出てくる演出が外国人に人気だという。
オーストラリアからの観光客「オーストラリアの友人が1か月前にここに来て、東京に行くなら行った方がいいとすすめられたから来たんだ」
NINJA AKASAKA、倉持伊佐央さん「元々は海外の方にも喜んでいただけるように、日本を代表するエンターテインメントレストランを作りたいという最初の思いでして、本当に多い月は7割くらい外国人のお客様ですね」
◇
外国人客のリピーターがいるお店もある。「釣船茶屋ざうお新宿店」での彼らのお目当ては、店内のいけすでできる「魚釣り」。香港から来た女性は、すでに4回目の来店だという。魚釣りは、釣り竿を108円で借りて体験できる。釣れる魚はタイやヒラメなど7種類以上。
また、釣った後の演出にも外国人をひきつけるポイントがある。太鼓を使って店員が盛り上げてくれる。釣った魚は煮つけや刺し身など、調理方法を選んで食べることができる。
釣船茶屋ざうお新宿店、三原成年支配人「年を追うごとに(外国人客は)増えてきています」
年々増える外国人観光客。工夫を凝らし集客へとつなげる動きが広がっている。