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2019年1月18日 18:57

ママ社長が挑戦!世界初の“人工流れ星”

ママ社長が挑戦!世界初の“人工流れ星”
(c)NNN

夜空にきらめく流れ星を、人工的につくり出そうという取り組みが進められている。それを実現する人工衛星を積んだロケットが、18日朝、打ち上げられた。開発したのは、2児の母でもある女性が社長を務めるベンチャー企業だ。

◆7基の衛星搭載「イプシロン」4号機打ち上げ

18日午前、鹿児島・宮原ロケット見学場には、最新鋭の小型ロケット「イプシロン」4号機の打ち上げを前に、記念撮影を行う人たちが。「あんまり言葉にならないです、感慨深くて」と、この打ち上げを心待ちにしていた女性は、宇宙ベンチャー企業『ALE』の岡島礼奈社長(39)。

そして、午前9時50分、力強い音を響かせながら「イプシロン」4号機が飛び立った。

今回のロケットには、民間企業や大学などが関わった7基の人工衛星を搭載。実は、岡島さんたちが開発した人工衛星も積み込まれている。一体、どんな人工衛星を開発したのだろうか。

◆18年前の流星群で…「人工衛星」開発までの道のり

岡島礼奈社長「流れ星ってそもそも、こんな小さい塵(ちり)が大気圏に突入してできるものだから、実はできるんじゃないの、みたいな話になって」

開発したのは、流れ星を人工的に生み出す衛星。18年前にしし座流星群を見て、“流れ星”をつくりたいと思ったのがきっかけだった。

東大で天文学を学んだ岡島さんは、プログラミングを請け負う会社を立ち上げたり、外資系の金融企業に勤めたりするなどして、2011年に現在の宇宙ベンチャー企業『ALE』を設立した。2児の母でもある。夢のある発想に、次第に協力してくれる研究者や企業が増えていったという。

そして、去年11月、10年の歳月をかけ、さまざまな性能テストをクリアし、“人工流れ星”を生み出す衛星を完成させた。

◆“人工流れ星”の仕組み

岡島礼奈社長「これが、水平距離7000キロメートルを15分かけて大気圏に突入するんです」

“人工流れ星”の仕組みは──

流れ星のもととなる直径1センチほどの金属などからできた粒を、いくつものせ宇宙で放出。それが大気圏に突入する際、高温に熱せられ、光を放ち、流れ星のように見える。この光は、都会でも観測できる明るさだ。色は粒の材料で変えることができる上、天然の流れ星よりも長い間、光らせることができるという。

岡島礼奈社長「我々の流れ星っていうのは、日本で流そうとするとオーストラリア上空から粒を放出します」

高い安全性と精度が求められた衛星。

岡島礼奈社長「宇宙ってもう、自然に人々が出ていく、生活していくステージになっていくと思うので、その時にできるおもしろいことをたくさん考えたいですね」

◆衛星打ち上げ、来年の春に“人工流れ星”

そして18日、“人工流れ星”を生み出す衛星が打ち上げられた。打ち上げを見守った岡島さんは──

岡島礼奈社長「ますますワクワクしますね。本当に宇宙行っちゃったよーみたいな。(Q:今後の夢は?)夢?夢?まずはやっぱりちゃんと流れ星をみなさんに届けられて、みなさんに楽しんでもらうところまでがひとまずですね」

今回、打ち上げられた衛星は、約1年かけ最適な高度まで降下。初めての“人工流れ星”は、来年の春、広島県や愛媛県などで目にすることができる。

この取り組みがうまくいけば、流れ星を使ったイベントの演出などビジネスにつなげていく予定。