新宿・歌舞伎町の還暦ホスト「償いの思い」

日本一の歓楽街、東京の歌舞伎町に、62歳のホストがいる。キャリア32年、「大人の魅力」を持つ「還暦ホスト」にはある「償いの思い」があった。
歌舞伎町の還暦ホスト、鶴谷文隆さん。現在62歳、ホスト歴32年だ。常連客は50代がメーン。
鶴谷さん「はい、どうも今日はありがとう」
常連客「応援したいかな。前代未聞の60代の人がどういう風にしてこの業界を変えていくか」
ここはシャンパンコールが一切なく、大人の社交場をコンセプトとしたホストクラブだ。客は若いホストには感じられない魅力を求めてやってくる。
常連客「20代、30代で仕事の腰掛けでホストをやる人はいっぱいいるけど、継続して長くやれるってすごくない?かっこいいなと思って」
営業前は20代ホストと一緒に掃除機をかけたりグラスを磨いたり開店準備もする。店での売り上げは現在15人中8位。ナンバーワンを目指し、親子ほど年の離れたホスト4人と寮生活をしている。
鶴谷さん「朝7時前後には目が覚めてSNSを始める」
3つのSNSをほぼ毎日更新。フォロワーは延べ7000人近くいて、フォロワー数では店でナンバーワンだ。
鶴谷さん「以前は社交ダンスとゴルフをしていればお客様は必然的に付いた。SNSを活用してやるしか僕には生きる手はないかなと」
高校卒業後、銀行に就職した鶴谷さん。転機は30歳の時だった。
鶴谷さん「取り返しのつかない車で大きな事故をしまして、同乗者を亡くすという大きな事故をしました」
多額な慰謝料を早急に支払う必要に迫られた鶴谷さん。銀行を辞め、不安定ながら高額な収入が見込めるホストという職業を選んだ。
鶴谷さん「裏切ってきたんですね、すべての僕を応援してくれる人、友達。事故も含めて、償い、償う気持ちですね」
償いの思いを胸に過去にはナンバーワンも経験してきた。その時の熱意はいまも冷めていない。
鶴谷さん「こうやってやっている以上はナンバーワンを目指したい。自信満々ですよ」
【the SOCIAL lifeより】