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緑茶や紅茶で予防?医師のインフル予防策

2019年2月1日 19:01
緑茶や紅茶で予防?医師のインフル予防策

大流行が続くインフルエンザ。先週1週間の1医療機関あたりの患者数は過去最多となった。感染の拡大を防ぐために改めて私たちはどうしたらいいのか。ネットでインフルエンザ対策として話題となっている「緑茶」について、多くの患者と接する医療現場の予防策について取材した。

静岡県菊川市の小学校。休み時間に行っていたのは、指の隅々まで洗う手洗いにうがいだが…「緑茶」でうがいをしていた。この学校では、3年以上前からインフルエンザ対策として、緑茶を使っているという。実は、予防のための緑茶の利用はネットでも話題になっている。

~「インフルエンザ 緑茶」ネットの声~
「予防に緑茶が良いらしい!」
「効果的って本当なの?」
「紅茶も効果あるって聞いた!」

緑茶、そして紅茶は、インフルエンザ予防に効果があるのだろうか。

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街の人にインフルエンザ対策を聞いた。

主婦(70代)「帰ってからは手洗い」

小学4年生「毎朝マスクして学校に行ってます」

会社員(50代)「緑茶をとるようにしています」

「手洗い」や「マスク」という中、緑茶を飲むという人もいる。実際、緑茶や紅茶がインフルエンザ感染への予防につながるのだろうか?研究者を訪ねると…。

静岡県立大学 健康支援センター長、山田浩教授「(緑茶のカテキンは)インフルエンザウイルスが人の細胞に吸着するところをまず、ブロックします」

緑茶に含まれるカテキン成分が、インフルエンザウイルスの突起の部分に張り付くことで、ウイルスが細胞に付くのを防げるという。山田教授による調査では、緑茶を1日に1杯~5杯飲む子どもは、1杯未満の子どもに比べ、インフルエンザの発症が約半分に抑えられる結果が出たという。

山田浩教授「あくまでも、インフルエンザを予防することが期待できる。科学的な根拠という点ではまだ弱い」

しかし、人による臨床試験が必要なため「予防に効果がある」とは、立証されていないという。

   ◇

それでは、紅茶は効果があるのだろうか。お茶類の製造・販売会社に聞いてみると、鍵となるのは、お湯に溶け出すオレンジの成分「ポリフェノール」。これがカテキンと同じくウイルスに張り付く作用をするという。

三井農林R&Dグループ 鈴木壯幸リーダー「紅茶ポリフェノールという成分が、インフルエンザウイルスの人の細胞に入っていく力を無力化する」

この会社では、インフルエンザウイルス100万個と紅茶を混ぜて実験。紅茶が全体の99.96%のインフルエンザウイルスの働きを失わせる結果が出たという。

一方で、紅茶も現在は試験管上での実験のため「人への予防効果」については、まだ研究段階だという。それでは、効果的な予防策とはどういうものだろうか。

   ◇

インフルエンザ患者を、日々、診察するという医者に対策を聞きに行くと…診察の合間には、少量の水分を約5分ごとに摂取。喉についたウイルスは、20分程度でその細胞内に入り込むとされているため、こまめに水分を摂取して流し込み、胃酸で働きを失わせるためだという。

さらに、診察室には加湿器があった。

秋津医院 秋津壽男院長「厚生労働省のインフルエンザのガイドにも出ているように、インフルエンザウイルスは湿度が60%を超えると失活。活動性がすとんと下がる」

50~60%の湿度を保たせているという。

また、厚生労働省は外出後の手洗いの徹底、そして、他の人へうつらないようマスクを着用することや、咳をする際にはハンカチや袖で口を覆うことなどを推奨している。

自らの予防と他人にうつさない対策で、インフルエンザの感染拡大を防がなければならない。