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筋ジストロフィーと闘い歌う 小澤綾子さん

2019年3月26日 15:09
筋ジストロフィーと闘い歌う 小澤綾子さん

障害者のイメージを覆そうと、車イスのガールズユニットを結成し、歌手としても活動する女性がいる。進行性の難病と闘いながら「青春をささげた活動をもう一度挑戦したくなった」という女性の活動に密着した。

IT企業に勤める傍ら、歌手の顔を持つ小澤綾子さん。車椅子ユニット、ビヨンドガールズを率いている。

初めて異変を感じたのは、小学4年生の時だ。足が鉛をつけたように重く、思い通りに動かなくなった。20歳になって判明した病名は筋ジストロフィー。

綾子さん「あと10年したら車椅子、その先は寝たきりと、20歳の頃に言われた。想像がつかなかった。未来なんて私にはないのかな」

筋ジストロフィーは運動機能が低下する難病だ。健康な人が体を鍛えると筋肉は損傷と修復を繰り返し、より強く太くなる。ところが、筋ジストロフィーの患者は修復が追いつかず、筋肉が硬くなり衰えていくのだ。

綾子さんは、適度な運動のため家の中では歩くようにしている。根本的な治療法はなく、夫の助けを必要とする機会は増えている。それでも綾子さんが前向きになれたのは、夫や医師、同じ病気の仲間の支えと青春をささげた音楽活動に、もう一度挑戦したくなったからだ。

綾子さん「人生の時間は長く続くようで限られている。車椅子になって病気が進行して、改めて気づかされた。やりたいことは今すぐやるしかない。時間がない」

病気が進行すると、人工呼吸器を使う日がやってくるかもしれない。

綾子さん「歌えなくなる日も遠くない将来あるだろうと思うが、それでも私らしく、自分らしく生きていくことを諦めたくない」

【the SOCIAL lifeより】