高速道路を利用する人たちの安全と安心を支えるパトロール隊。交通量が増える連休は、車のトラブルも多発します。今年のゴールデンウイーク（GW）は、どんなトラブルが起きていたのでしょうか。NEXCO東日本・交通管理隊の仕事に密着しました。

■「故障車が」…路肩にいた車に何が？

最長11連休だった今年のGW。高速道路で起こる事故などに対応し、安全を守るパトロール隊に密着しました。交通量が増える大型連休はトラブルも多発し、予定が狂ってしまう人が相次ぎました。

茨城県の高速道路を中心に活動する、NEXCO東日本の交通管理隊。出動件数が多くなるGWの初日、故障車がいるという連絡を受け、現場に向かいました。すると、常磐道の路肩で停車する1台の車が見えました。

隊員
「こんにちは。故障ですか？」

運転手
「はい」

隊員
「どんな？」

運転手
「バーストして」

仕事で神奈川から茨城に向かっていたところ、後ろのタイヤがバーストしてしまったのです。運転手は「ホームセンターでイベントがあって、それの準備で。ちょっとへこんでいますね。（GW）初っぱなにこれなので。JAF呼んでタイヤ交換してもらう」と言います。

隊員は故障車を知らせるコーンを設置し、運転手や周囲の安全を確保しました。

■隊員が車を手で押して…路肩へ移動

GW2日目にも故障車が。東京方面へ向かう常磐道で連絡があり、サイレンを鳴らして現場へ急行します。

待っていたのは20代のカップル。「動いてポコポコし始めて、それで止まった」と言います。車が止まっていた場所は追突される危険がありました。

隊員
「うしろから僕が押すので、（車を）白線の内側に入れてください」

重さ1000キロほどの車を、隊員が押して路肩まで移動させました。

■給油して高速に→車が停止　なぜ？

何があったのでしょうか。このカップルに聞きました。

「（茨城の）ひたち海浜公園にネモフィラ見に行って、近くの海鮮食べて、東京方面に早めに帰ろうと。ガソリンがあんまりなくて」。高速道路の手前にあるガソリンスタンドで給油したそうです。

1人が「『軽油を入れて』と言われたので軽油を入れたら、実は違った」と言うと、もう1人が「間違えました。2台あって、家に。1つが軽油で…」と明かしました。ガソリン車に軽油を入れてしまい、動かなくなったといいます。

「午前中まで本当に調子よかったんですけどね」「電車で帰る。車はレッカーしてもらう感じだと思います」と話すカップル。東京の自宅に着くまで、3時間以上かかったそうです。