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2022年8月4日 14:05

大麻乱用に危機感…目をつけたのは「種」 警視庁、新たな大麻対策

大麻乱用に危機感…目をつけたのは「種」 警視庁、新たな大麻対策
新対策で押収した大麻(提供:警視庁)

大麻所持などの検挙人数は増加の一途をたどり、警察庁によると去年1年間でおよそ5500人と過去最多の検挙人数となった。こうした現状に警視庁が目をつけたのは大麻の「種」。一体どんな対策なのか。

■「種」に目をつけた新たな大麻対策

「潜在的な大麻乱用者の取り締まりが可能になった」(警視庁幹部)

警視庁が4日、発表した新たな大麻対策。それは大麻の「種」を栽培のために準備した者を取り締まるものだ。

しかし、大麻取締法は大麻の所持・栽培・譲渡・密輸などに罰則を設けるもので、「種」には有害な成分が含まれていないため大麻取締法が規制する「大麻」にはあたらず、「種」の所持罪などは存在しない。

では、大麻取締法で規制されていない大麻の「種」をどのように取り締まるのか。

■「栽培予備罪」で大麻のまん延を防ぐ

警視庁が打ち出したのは「栽培予備罪」という罪名で検挙することだった。

大麻取締法には、栽培の予備をした者は3年以下の懲役に処するという条文がある。「栽培予備」とは栽培の準備をすること。つまり、照明器具や植木鉢のほか「種」を用意するなどして栽培環境を整えた場合、この罪に問われる可能性があるという。

警視庁は「種」を輸入して入手する行為自体が、栽培の準備にあたると考え、「種」の輸入が見つかった場合は通報するよう関係機関に要請。捜査の末判明した関係先を「栽培予備」の疑いで捜索することで、「栽培予備」だけでなく、捜索先から大麻そのものが見つかった場合に所持や栽培などでも検挙するという。

大麻の「種」を入り口に捜査することで、大麻そのものを押収し流通するのを防いだり自宅などで隠れて使用している潜在的な乱用者を取り締まることが狙いだ。

「種」の輸入に「栽培予備」を適用するのは全国の警察で警視庁が初めてだという。

こうした捜査手法で去年10月以降、大麻栽培の疑いで9人、栽培予備の疑いで7人など、あわせて男女21人を検挙。21人のうちほとんどがインターネットで「種」を購入し欧州を中心とした海外から輸入していたという。

警視庁は「大麻の種は直接的には大麻取締法の規制からは除外されているが、この捜査手法を駆使して種の輸入者も徹底的に取り締まっていく」としている。