大人気「あつ森」広がる仮想空間の楽しみ方
3月に発売された任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」。どうぶつたちと交流をしながら、無人島での暮らしを充実させていくゲームです。
外出自粛を受け、いま海外でも異例のヒットとなった「あつ森」。人気のわけは「仮想空間の新しい暮らし」です。
■世界中の人々をつなぐ「あつ森」
アメリカのメディア、NBCでも「あつ森」の特集を組むなど、いま世界的に注目されています。
NBCに掲載された記事「社会的距離を強いられる今、この穏やかな島への旅は(中略)完璧な解放だ」
「あつ森」の特徴はオンラインで友達とつながれるということ。新型コロナの影響で世界的に外で楽しむ事が難しい今、ゲーム内で集まってレジャーやイベントなどを企画。結婚式を挙げられなくなったこの方は、ゲームの中で式をあげました。
■「あつ森」でゴッホの絵をコレクション
そんな中、様々な業界が「あつ森」に参入。
イタリアのファッションブランド「ヴァレンティノ」は、今月「あつ森」用の洋服を公開。キャラクターに着せることができます。同じデザインは実際の店舗でも販売されているため、バーチャルと現実、両方で楽しむこともできます。
さらに世界最大級の美術館「メトロポリタン美術館」も先月、新たなサービスをはじめました。
公式ホームページで公開されている所蔵品をクリックすると、ツイッターなどと並んで「どうぶつの森ボタン」が出てきます。このボタンを押し、表示されたQRコードをスマホで読み取るとゲームの中に作品データを取り込むことができるのです。
ゴッホの「自画像」など、40万点以上の美術品の中から好きな作品を部屋に飾ったり、洋服にしたりして楽しめるようになっています。
美術館の担当者は「世界中でこのゲームをしている人々が自分を表現している中、私たちのコレクションを提供したかった」としています。
■仮想空間で買い物、映画も
広がる仮想空間での新しい楽しみ方。最近は、ゲーム以外の空間でも様々な体験ができるようになっています。
仮想空間で行う展示即売会「バーチャルマーケット」では、自宅にいながら買い物をしたり、映画館に行ったりすることができます。
今年初めて出展した百貨店・伊勢丹では、実際の店舗で接客をしている販売員がリアルタイムで対応してくれるサービスを行いました。バーチャルマーケット内で服を購入すれば、自宅に洋服が届けられるようになっています。
仮想空間での買い物体験。新型コロナの影響で新しい暮らしが広がりそうです。
2020年5月22日放送 『news zero』より