夜の街で増える集団感染 どう気をつける?
再び感染者が増えてきた東京。6月2日には「東京アラート」が発動されましたが、私たちは何にどう気をつけたらいいのでしょうか?
■1日の感染者が30人に
6月2日、東京都内で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は、20?90代までの34人。1日の感染者数が30人以上となるのは、5月14日以来のことです。
このうち13人は、小金井市にある武蔵野中央病院の患者など。院内感染が起きたとみられており、13人のうち医療従事者が1人、患者は12人となっています。この病院の感染者は合計で32人となり、さらに250人が検査を受けている状況です。
■広がる「パーティークラスター」
そして気になるのが「夜の街」関連の感染者です。
6月2日の新たな感染者34人のうち、関連するのは8人で、このうち3人が同じパーティーに参加していました。
3人と同じパーティーでの感染者は他にも4人判明していて、合計7人。「パーティークラスター」とみられています。
このパーティーは東京に緊急事態宣言が出されていた5月20日ごろ開かれ、参加人数は全部で20~30人。全員が20?30代の若者だったということです。都と保健所は参加者を特定し、PCR検査を受けるよう調整しているということです。
さらに、5月中旬に開かれた別のイベントでも、客や従業員など4人の感染が判明しています。
これを受け、東京都の小池知事は
「夜の街は、なかなか自分の行動履歴とか明確にされることを好まない方が多いから、調査中というのがいつもつくんですが、こちらが明らかに増えております。感染しない、させないためにも夜の街への外出をお控えいただく、細心の注意を払っていただくということでよろしくお願いします」
と述べ、危機感をあらわにしました。
■ホストクラブやキャバクラは「ステップ3」でも休業要請
とりわけ関係者の感染が多いと指摘されている新宿。歌舞伎町エリアの人出は感染拡大前の1月、午後7時の時点で6万4000人ほどでした。
それが、緊急事態宣言が出ている4月下旬には、約1万7000人と4分の1近くまで減少。ところが、最新の2日のデータでは、約3万5000人に増えています。
感染者が多く出ている、ホストクラブやキャバクラ、ナイトクラブなど「接待を伴う飲食店」は現在も休業要請中。ステップ3でも緩和される見通しは示されていません。
こうした中、銀座のクラブのママに聞くと、この数か月の売り上げはゼロ。経営している4店舗の家賃だけで月250万円、スタッフの補償をあわせると月500万円を超えるとのこと。1店舗は廃業を決めたそうです。
他の銀座のクラブの廃業も始まっていて「このままだと銀座は廃業ラッシュになる」と、厳しい現状を話してくれました。
現場の方からは「休業要請が出ていても、なんらかのフォローがないともう休めません」と言う悲鳴も聞こえ、夜の街側の事情も分かります。
ただ、夜の街関連、それも若い人たちの感染が増えてきていることも、また事実です。私たちは、自分や大切な人を感染させないために、賢く行動する必要があります。