沖縄で感染過去最多 “GoTo”で懸念
GoToキャンペーンがはじまり、夏休みシーズンに入り、県外から来た観光客からの新型コロナウイルス感染拡大が懸念されています。
沖縄県の感染者は7月に入ってから89人となっています。28日は1日としては過去最多の21人の感染が確認されました。
■到着口にサーモカメラも「振り切られる」
27日は、千葉県から観光で訪れた50代男性が重症となっている例もあります。沖縄県によると、県外からの渡航者を起点に、接触した県民から職場や家庭に感染が広がっている状況だということです。
那覇空港では信じがたい状況もあります。
到着口には、熱がないかチェックをするサーモカメラが設置されていますが、22日から26日の4連休の間、1日に4~5人程度、4日間で15人以上が「発熱あり」でひっかかりました。ひっかかると検査を受けることになりますが、このうち検査を受けた人は4日間で1人だけでした。
なぜ少ないかというと、中には呼び止めても振り切って行ってしまう人もいるということです。
沖縄県によると、検査には強制力がなく同意が必要なので、理解して協力してもらうよう対策が必要だということです。
■地元商店街「来ないでとは言えない」
感染拡大をうけて、28日、沖縄県は対策本部を開き、玉城知事は会見で次のように述べました。
「特に東京都への不要不急の往来はより慎重な判断をお願いいたします。観光で来県されるみなさんには、新しい旅のエチケットの実践と沖縄ツアースタイルwithコロナへの協力を求めていく」
感染が拡大している地域との間で渡航の自粛要請も検討されていましたが、「東京などと行き来するのは慎重に行うように」と求めるにとどまりました。渡航自粛を要請したり、飲食店の営業の自粛は現段階では求めないということです。
地元の人は現状をどう受け止めているのか。
沖縄に来た観光客から感染者が出たことについて、那覇市の国際通り商店街の石坂彰啓事務局長は次のように述べました。
「残念です。感染者がでても商売を継続していかないといけない。コロナ対策を万全にするしかない」
連休中は観光客も来て、コロナ前の約6割の人出が戻ったということですが、連休が明けると1割になっており、「来ないでとは言えない」複雑な心境を吐露していました。
2020年7月28日放送 news every.「ナゼナニっ?」より