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命を守るため、いまやるべきこと4つ

2020年9月4日 19:56
命を守るため、いまやるべきこと4つ

台風10号は特別警報級の勢力で沖縄や九州に近づくとみられます。命を守り、少しでも被害を軽減するために、4日中にやっておいた方がいいことをまとめました。 

■最大瞬間風速80m超え、どれほど危険なのか

台風が接近する地域では大雨・暴風・高波・高潮に最大級の警戒が必要ですが、今回の台風の特徴は、台風の多い九州の人でも経験したことがないような猛烈な風が予想されることです。特に暴風災害に備える必要があります。 
5日から6日にかけて大東島や奄美地方で最大瞬間風速70~85mが予想されています。これは一部の家屋が倒壊するおそれのある強烈な風です。 
 
2019年、関東に上陸した台風15号と比較してみます。 
 
台風15号は千葉市付近に上陸しました。ゴルフ練習場のゴルフネットが倒れ住宅の屋根を直撃し、大きな被害が出て、千葉県の広い範囲で長期間停電しました。このときの最大瞬間風速は千葉市で57.5mでした。 
 
今回はこれを大幅に上回ります。80mをこえる最大瞬間風速は、日本ではこれまで富士山を除いて3回しか観測されていません。 
 
5年前には沖縄の与那国島で最大瞬間風速81.1mを観測しました。目の前にある建物が見えないほどの暴風。これ以降、国内では80mを超える最大瞬間風速は観測されていません。 
 
風速ごとにどのような影響がでるのでしょうか。 
 
瞬間風速30m…何かにつかまらないと立っていられない状態 
瞬間風速40m…走行中のトラックが横転することも 
瞬間風速50m…電柱、ブロック壁が倒れることも 
瞬間風速60m以上…民家が倒壊したり鉄骨の構造物が変形したりする 
 
今回は最大瞬間風速70~85mの予想で、最悪のケースが想定されます。 
 
災害の前に確認するハザードマップがありますが、実は、洪水・土砂災害の大雨のリスクは確認できますが、暴風による災害リスクはハザードマップでは分かりません。ただ、大雨リスクもあるため、自宅の情報を早めに確認しておく事も大事です。 
 
また、大規模な停電予測もでています。 
7日正午までの停電リスクの予測を見てみると、赤い部分の九州の沿岸や山口県、四国の一部は停電への警戒が必要なエリア。さらに黄色い地域も停電に注意なエリアです。 
 
では、地域ごとの暴風のピーク見通しを見てみます。 
沖縄地方では4日の午後6時から警報級となる可能性があります。5日の午前6時からは警報級となる可能性がさらに高くなります。四国・九州・奄美も、6日から警報級の暴風となる可能性が高くなっています。 
 
さらに気象庁は、高潮などで甚大な被害が出た「1959年の伊勢湾台風と比べても遜色ない勢力」だと話し、高潮災害にも最大級の警戒を呼びかけています。
 
■命を守るため、いまやるべきこと4つ
 
台風10号は特別警報級の勢力で沖縄や九州に近づくとみられます。台風の接近まであと1日、命を守り、少しでも被害を軽減するために、4日中にやっておいた方がいいことをまとめました。 
 
(1)ライフラインは寸断されることを想定しましょう 
停電に備えて充電や車の給油をしておくとよいです。冷凍庫にペットボトルの飲料を入れて凍らせておくと保冷剤代わりになり、溶けたら飲むことができるので一石二鳥です。 
 
(2)窓ガラスに飛散防止フィルムを貼るなどの補強を! 
最近は雨戸のある家が少ないため、飛散防止フィルムを貼る必要があります。警視庁は急に暴風雨が強まったときの緊急措置として、窓に段ボールと養生テープを隙間がないようにはりつける。外から物が飛んできてガラスが割れても部屋の中に飛び散らないよう、カーテンをしめ、洗濯ばさみで補強すると良いとしています。 
 
(3)植木鉢や自転車など強風で飛びやすい物は家の中に入れる 
 
(4)自宅周辺を確認 
家の近くに工事の足場が組まれていないか、電柱や大きな木が近くにないかを確認しましょう。倒れてくる危険がありそうなら早めに別の場所に避難しておくことも大切です。
 
今回、専門家は思い切った“広域避難”を呼びかけています。特に熊本の人吉市など、2か月前の球磨川の氾濫で被災した家屋は今回の台風には耐えられないと考え、思い切って遠く離れた安全な地域の親戚の家やホテルなどへの避難も検討が必要だとしています。 
 
5日になると交通機関がストップする可能性もあります。必要な場合は、ご近所などとも声をかけあい、少しでも被害を軽減できるよう、4日のうちにできることをやっておくことが大切です。

(2020年9月4日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)