コロナ禍の4連休 「強く危惧」との分析も
19日から4連休が始まり、それに合わせて一部のイベントの開催条件が緩和されます。
さらに、政府は10月からGoToトラベルに東京を追加する方針です。
しかし、専門家からは「新型コロナウイルスの感染拡大が強く危惧される」との分析もあります。
■小池知事「“赤”までギリギリ」
18日、東京ではは新たに220人の新型コロナウイルス感染が確認されました。6日ぶりに200人を超えたことになります。
年代別で見ると、30代が一番多く53人。20・30代でおよそ半分を占めています。40・50代も3割ほどで70代以上も1割以上います。
小池知事は18日朝、以下のように述べました。
「昨日のモニタリング会議で赤にまた感染拡大の方向に向かうギリギリのギリだということを分析して頂きました。お出かけ先でもまた事業者・利用者の方々も感染拡大の防止に基本を守っていただくことがオレンジから赤に逆戻りさせないための唯一の方策」
17日の都のモニタリング会議では都内の感染者が増加に転じたことから、専門家が「急速に感染拡大することが『強く危惧』される」と分析をまとめました。
先週の会議ではこのように主なモニタリング項目が減少していましたが、それが17日の会議では1週間平均の新規感染者数や感染経路不明者数などの項目が増加に転じました。
ただ、今回警戒レベルは上から2番目のオレンジのまま維持されましたが、急速な感染拡大が強く危惧される状態です。
■GoToトラベル「東京追加」の方針
こうした中、政府は10月からGoToトラベルに東京を追加する方針です。これに関連して、早速動きが出てきています。
18日正午からGoToトラベルを利用する東京発着の旅行商品が販売できるようになりました。都内の旅行代理店にはキャンペーンを利用しようと早速お客さんが訪れていました。
ただ、今後、感染状況が著しく悪化した場合には東京追加の延期や対象から外すことも検討するとしています。これは東京だけでなく他の道府県でも同じことになります。
赤羽国交大臣は18日、以下のように述べました。
「万が一、東京発着分の追加を再延期する事態となった場合には感染拡大防止の観点から旅行者に躊躇なくキャンセルしていただけるよう、7月の東京除外のときと同様に事業者の皆様に対し旅行者の方々からキャンセル料を請求しないよう働きかけることとし、そして事業者側に負担が生じた場合には実損相当分をGOTOトラベル事業の予算から負担する」
利用者はキャンセル料を払わなくていいということになります。
そして、19日からの4連休に合わせて、早速一部のイベントの開催条件が緩和されます。
プロ野球など大人数のイベントでは参加人数の「5000人の上限」が撤廃され、19日からは『収容人数の半分』まで客が入れるようになります。例えば東京ドームの巨人戦は1万9千人入れるようになります。
ほかにも、クラシックコンサートなど大声を出すことが少ないイベントでは収容人数が5千人以下の会場なら『満席』も可能になります。
■7月の4連休との意識変化は?
4連休をどう過ごそうとしているのか、全国の男女千人を対象に行ったアンケートがあります。
4連休でやりたいことの3位は「ショッピング」、2位は「外食」。1位は『自宅』です。ちなみに「近場の日帰り旅行」は4位で「遠方の国内旅行」は10位です。
1位の「自宅」で過ごすと答えた人は、実は7月の4連休より少し減りました。自粛疲れもあって外出したいという意識が高まっている可能性があります。
また、2位の「外食」にかける予算も変化がありました。7月の4連休は平均1万1942円で、今回の4連休は1万2383円です。
では、この秋、旅行に行くとしたらどこに行きたいのか。
旅行予約サイトでこの秋の宿泊予約件数を調べたところ、去年より予約数が増えているエリアもありました。中でも、増え方が大きかったエリアのランキングがこちらです。
1位は長野・白馬村。2位は静岡・熱海。3位は三重・志摩。4位は静岡・伊東。5位は長野・軽井沢です。
新型コロナの影響で、賑やかな市街地で過ごすより温泉やアウトドア、自然散策できる場所が人気のようです。
GoToトラベルは8月末までに、すでに1339万人が利用しています。
10月から東京が追加されると、利用者がさらに多くなりそうです。
GoToキャンペーンに参加する施設は感染対策の徹底を求められていますが、それを利用する側にも同様の意識が求められていることを忘れないようにしたいです。せっかくの秋の旅行を楽しみながら、うがい手洗いマスクなど、一人一人ができる対策を徹底しましょう。
(2020年9月18日 16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)