広い範囲で乾燥注意報 各地で火事相次ぐ…火の取り扱いに注意を
13日は東京都心でこの冬一番の冷え込みになるなど、東日本や北日本を中心に真冬並みの寒さとなりました。寒さとともに注意が必要なのが「乾燥」です。各地で火事が相次ぎ、東京・江戸川区では、2人が亡くなりました。
東京・江戸川区で13日に撮影されたのは、朝焼けの空に立ち上る煙と激しく噴き上がる火柱です。
火元となったのは、通勤・通学の人が行き交っていた都内の住宅街にある一軒家です。
近所の住民
「カーテン開いたら火柱がボンッとたってて怖くて」
「すっごい火の勢い、上から2階から」
――2階から?
近所の住民
「2階でしたね、上の方でした」
警視庁などによると、その2階から2人の遺体が見つかりました。その家に住む高齢夫婦とは、まだ連絡が取れていないといいます。
本格的な冬とともに、火事は各地で相次いでいて、富山でも12日に住宅火災が発生しました。
火は隣の建物にも燃え移り、2棟が全焼しました。火元の家に住む72歳の女性とは連絡が取れておらず、焼け跡からは1人の遺体が見つかっています。
連日、列島の広い範囲で出されている乾燥注意報。13日も太平洋側を中心に14の都道府県に発表されています。
北海道では、工場火災が発生しました。
通報
「工場内の機械から出火し木材に燃え移った」
さらに、火は隣の住宅にも燃え移り、まるで火の海。けが人はいないということですが、雪の中、懸命な消火活動が続いています。
13日午前、神奈川でも立ち上った黒煙。現場は、産業廃棄物の処理施設です。
施設の従業員
「近くでたき火をしていて、ガス管のガス抜きをしていたら引火した」
火は、衣類や木材に燃え広がったとみられ、1時間ほどでほぼ消し止められました。
乾燥や北風などの影響で、出火すれば一気に燃え広がるおそれもある冬の火事。東京消防庁管内では、11月以降に起きた火災件数は、去年と比べ12%ほど増えていて、そのうち住宅火災についてもおよそ17%増加しているといいます。
◆東京消防庁管内の火災件数(11/1~12/12)
去年 541件(そのうち住宅火災 199件)
今年 607件(そのうち住宅火災 233件)
実際に起きた火事の原因としては、就寝中に電気ストーブを使用し、気づかないうちに布団などに引火したケースや、洗濯物を乾かそうと石油ストーブの上で干していたところ、洗濯物が落下し、火事になったケースがあったということです。
火の取り扱いに、十分な注意が必要です。