天皇陛下と万博~少年時代「世界と初の触れ合う場」 “万博皇室外交”も続々と…【皇室 a Moment】
「大阪・関西万博」が開幕しました。万博は少年時代の天皇陛下が世界と初めて触れ合われた場であり、皇室にとって参加各国と親善を深める貴重な機会です。万博と皇室との関わりを日本テレビ客員解説員の井上茂男さんとたどります。
■天皇陛下のお言葉、秋篠宮さまのアクションで始まった万博
――こちら、4月12日に行われた「大阪・関西万博」の開会式の様子ですね。
「大阪・関西万博」の開会式に臨まれる天皇皇后両陛下を、名誉総裁の秋篠宮さまが、紀子さまと一緒に、貴賓席で迎えられているシーンです。「大阪・関西万博」は大阪市の「夢洲(ゆめしま)」で、4月13日から半年間の日程で始まりました。2005(平成17)年の愛知万博「愛・地球博」以来、20年ぶりとなる総合的な国際博覧会です。
その前日に開会式が行われ、天皇陛下がお言葉を述べられました。
天皇陛下)
「この博覧会のテーマは、『いのち輝く未来社会のデザイン』です。『大阪・関西万博』を契機として、世界の人々が、自分自身だけでなく、周りの人々の『いのち』や、自然界の中で生かされている様々な『いのち』も尊重して、持続する未来を共に創り上げていくことを希望します」
続いて、名誉総裁を務める秋篠宮さまがパネルに手を置かれ、ファンファーレが鳴り渡り、開会が告げられました。
――そして翌日、大阪・関西万博が開幕となりました。期待も高まっているようですが、きょうは、皇室と万博の関わりについてスポットを当てたいと思います。
■天皇陛下と秋篠宮さま 珍しい地方行事での同席
こちらは開会式の秋篠宮さまの開会アクションの場面ですが、天皇陛下と並ばれていますよね。実はこれ、とても珍しい光景なんです。
――そうなんですか!
お二人の同席は、宮中行事では当然のように目にしますが、皇居以外の、地方での行事で一緒になるのは、万博の開会式ぐらいという珍しさです。
こちらは、前日に大屋根リングなど万博会場を、天皇皇后両陛下と秋篠宮ご夫妻が4人一緒に視察された場面です。こういう形での地方の視察はとても珍しく、令和になって初めてのことでした。
――20年ぶりの万博ですけれども、こういった意味でもとても貴重な機会だったんですね。