愛子さま“お言葉デビュー” 「重要であると考えます」
天皇皇后両陛下の長女、愛子さまが5月3日、世界災害救急医学会の開会式で初めてお言葉を述べられま した。日本テレビ客員解説員の井上茂男さんが注目したのは「重要であると考えます」という表現です。“お言葉デビュー”を振り返ります。
■「重要であると考えます」にのぞく愛子さまの問題認識
天皇皇后両陛下の長女、愛子さまが5月3日午前、「世界災害救急医学会」の開会式に出席されました。世界各国から医療従事者らが集まり、災害現場の保健医療体制の強化を目指す学会で、愛子さまが公務で初めてお言葉を述べられました。
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「災害医療の現場では、限られた資源と厳しい時間の制約の中で、一人でも多くの命を救うための難しい判断が求められます。そして、急性期医療の提供にとどまらず、高齢者や障害者、外国人、妊産婦や乳幼児など、特にサポートを必要とする方々への支援体制の確立や、被災者の心のケアを含む健康維持のための中長期的な支援も不可欠です。全ての人の尊厳が守られ、適切な医療や保健サービスを受けられる体制の構築は、非常に重要であると考えます」
愛子さまは、4月23日には、災害医療センターの大友康裕病院長らから、災害時の救急医療の現状などについて説明を聞かれていて、開会式のあと、大友病院長からの「先日は熱心に聞いていただきありがとうございました」との言葉に「勉強しました」とにこやかに応じられていました。
――愛子さまは“お言葉デビュー”だったんですね。
お一人の活動は、去年5月の国立公文書館の視察から始まっていましたが、「お言葉」は初めてでした。最初は緊張が感じられましたが、颯爽と、堂々と、ご自分の考えを述べられ、とてもいい“お言葉デビュー”だと思いました。
事前に災害医療センターの病院長らから話を聞かれる“ご進講”があったということですが、この“ご進講”は、天皇皇后両陛下や皇族方が、行事に出席してお言葉を述べる時に大切にされている勉強の場です。
愛子さまのお言葉で注目したのは、「重要であると考えます」という部分です。“私はこう考える”という愛子さまの認識、思いが、ストレートに表れています。関係者の説明を聞いて学び、自分で考えてお言葉を練られたことが わかります。
――両陛下も被災地に実際に行かれていることもあって、ご自身の実感も含まれているのかもしれませんね。