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2021年3月28日 16:46

聖火リレー「聖火守るため聖火に背を向け」

聖火リレー「聖火守るため聖火に背を向け」
(c)NNN

今月25日、1年遅れの聖火リレーが福島県のJヴィレッジからスタートした。福島県内各地をつないだ聖火は、28日、いよいよ関東の栃木県内に入った。

栃木県内では28・29日に聖火リレーが行われ、今まさに16市町で、予定している192人のランナーで聖なる火のバトンをつないでいる。コロナ禍で「密」を防ぐため、栃木県や大会組織委員会は、沿道での観覧は近隣に住む人のみにしてほしい、大きな声を上げずにマスクをして拍手などで応援してほしいと呼びかけている。

28日、栃木県のリレーは、森高千里さんの曲でも有名な渡良瀬川が流れる足利市からスタート。あいにくスタート地点となった足利市総合運動公園陸上競技場では、小雨が降っていた。

第一走者は、「あしかが輝き大使」を務め、「足利尊氏公マラソン大会」に毎年参加しているタレントの勝俣州和さん。28日午前9時15分ごろ、勝俣さんが「願いをこめて聖火をつないでいきましょう。スタートします!」と宣言。栃木の聖火リレーがスタートを切った。

勝俣さんは競技場内を走り、聖火は次の走者へ。コロナ禍、セレモニー会場での観覧は事前予約が必要で、人数は制限されたが、会場の入り口あたりでは人が集まるような様子もうかがえた。

セレブレーション会場やリレーコースの沿道では、栃木県警の警察官が隣の群馬県に無事聖火をつなぐべく、雑踏警備に当たっている。栃木県警によると、これまで市や町と綿密な警備プランを策定し、伴走班の警察官らは妨害やトラブルなどに対応できるよう、様々な訓練をしてきたという。県警本部の警備部をはじめ、県内の各警察署から応援を集め、交通規制や沿道での混乱、事故を防ぐため、大規模な警備体制を敷いて万全を尽くしているという。

 「もう一歩ずつ、後ろに下がりましょうかー」「あまり密になると、聖火が来なくなっちゃいますよー」

警察官が沿道の観客に言葉をかける。

一生に一度しか立ち会えないような、一大イベント。まさにその現場にいながら、聖火を守るためにその「聖火」を見ることなく、背中を向けて職務をまっとうしていた。

栃木県内では28日午後4時現在、目立ったトラブルもなく、次へ、その次へと順調に聖火がつながれている。

新型コロナによる1年延期、森喜朗前大会組織委員会会長の失言や、開閉会式の演出トップの辞任など、「水を差す」ような事態ばかりが頭をよぎる「東京大会」。28日、聖火リレーを観覧しに来た人たちに話を聞くと「なんかすごい…楽しかったです」「(五輪開催は)気分的には、反対な部分があったが、こういうのを見ると感動して無事に終わることを祈るしかない」というような声も聞かれた。

聖火はこの後、30日には群馬県へ引き継がれ、7月9日には開催都市「TOKYO」へと運ばれる予定だ。