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過労死の認定基準 20年ぶりに見直し

2021年6月22日 16:11

過労死の認定基準が20年ぶりに見直されます。22日、厚生労働省は、専門家検討会で、「過労死ライン」となる労働時間に満たない場合でも、不規則な勤務などが認められれば認定すべきとする改定案を示しました。

22日、開かれた過労死の認定基準について、検討する専門家会議で、厚労省は、過労死の認定基準を20年ぶりに改定する案を示しました。

改定案では、「過労死ライン」とされる1か月あたりの残業時間おおむね80時間については、現状の基準を維持するものの、「過労死ライン」に達しない場合でも、「過労死ライン」に近い残業時間や、インターバルの短い勤務のような不規則な勤務形態などを総合的に考慮すべきとする新たな判断基準を示しました。

「過労死ライン」をめぐっては、これまでに、1か月の残業時間を65時間に見直すべきとする意見が労働問題を扱う弁護士から出ていましたが、厚労省は、「見直すには十分なエビデンスが得られていない」として、現状の80時間を維持しました。

厚労省は、22日の議論を踏まえ過労死の認定基準の見直しをまとめることにしています。