都の分析会議「早期に第3波超える可能性」
新型コロナウイルスの感染状況を分析する東京都のモニタリング会議で、専門家は、感染が急速に拡大していて、早期に第3波を超える可能性があると、強い危機感を示しました。
国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師
「新規陽性者数の増加比は継続して上昇し、感染が急速に拡大しています。人流の増加・変異株の影響によって増加比がさらに上昇しますと、感染拡大が加速し、早期に第3波を超えます」
東京iCDC専門家ボード・賀来満夫座長
「都内ではN501Y変異株から、L452R変異株への置き換わりが進んでいます。市中に現在広がりつつある」
都内の7日間平均の感染者は、前回のおよそ625人から817人に増え、増加比も131%まで上昇しました。専門家は、今の増加ペースが続くと、4週間後には、感染者が1日およそ2406人となり、爆発的な感染拡大が起きた第3波のピーク時を、大きく超えると指摘しました。
専門家は、若年・中年層の感染者が多く、行動範囲が広いことが影響していると分析しています。
また、感染力の強いデルタ株の陽性率も、6月21日の週の14.7%から、28日の週では21.5%に上昇し、専門家は、「デルタ株への置き換わりが進み、市中感染が広がりつつある」と危機感を示しました。
一方、繁華街の人出は、天気などの影響で減少に転じていますが、感染を抑制するためには、さらなる対策が必要だと訴えました。