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「培養肉」の厚みを出す製造方法開発 東京大学

2025年4月16日 16:24
「培養肉」の厚みを出す製造方法開発 東京大学

将来の食料難に備え人工的に作られた牛肉や鶏肉。その「培養肉」の厚みを出す製造方法が開発されました。

新たな製造方法を開発したのは、東京大学大学院の竹内昌治教授らの研究グループです。

培養肉とは、牛や鶏の筋肉などを人工的に増やしたものです。これまでは、内部まで栄養が届かず細胞などが死んでしまうため、薄い肉しか作ることができませんでした。

研究グループは、分厚い肉を作るため特殊な培養装置を作り、栄養や酸素を通すことのできる白く細いチューブを大量に張り、そこに鶏肉のもとになるものと、栄養を混ぜた培養液を流し込みます。すると、培養肉ができますが、チューブを通して栄養や酸素を中まで送ることができるため、内部が新鮮なままで肉の厚みを出せるということです。

現在、厚さ1センチ、およそ11グラムの鶏肉を10日間ほどの培養で作ることに成功しました。

東京大学大学院・竹内昌治教授「本物のお肉にどれだけ構造も機能も近づけるか、トライしている」

培養肉は、食料難に備え世界で開発が進んでいて、大阪万博でも大阪大学などが培養肉を展示しています。赤身や脂身の割合、形などを選び、好みの培養肉を家庭で作れる未来の姿を提案しています。

最終更新日:2025年4月16日 16:46
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