およそ15億円の給与が未払いになっている大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」をめぐり、元従業員らが運営会社の破産手続きを始めるよう、東京地裁に申し立てました。

16日午後、大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」の元従業員らが開いた会見。

ミュゼプラチナム元従業員
「精神的にも苦痛が長らく続く中で、通常の日常が過ごせない」

ミュゼプラチナム元従業員
「従業員が今も窮地にたたされて、つらい状態で日々を過ごしています。絶対にこの件は放置してはいけない問題と思っています」

涙ながらに訴えたワケ。

記者
「ミュゼプラチナム従業員の弁護団が会社の破産開始を申し立てに裁判所に入ります」

元従業員らが運営会社の財産の流出を防ぐため、破産手続きを始めるよう東京地裁に申し立てたのです。

運営会社によりますと業績の悪化で今年1月以降の給与が支払われず今も従業員2400人以上、およそ15億円が未払いのまま。

ミュゼプラチナム元従業員
「『(給与を)必ず支払います』と何度も聞かされるたびに、従業員は接客に集中できない環境もあった。最後までお客様のため、一生懸命働いてきた人たちを、簡単に『あなたたちの給料は払えないので解雇です』という社長の発言はずっと忘れられない」

今年3月には全国に170ほどあった店舗は“新たな経営体制への移行”として一時休業に。直営店については来月から順次再開するとしている中、先月から同様の施術が受けられるフランチャイズ店の営業を始めましたが、東京商工リサーチによりますと、元従業員やまだ施術を受けていない客など債権者はおよそ20万人、負債総額は200億円以上の見込みだといいます。

もし破産手続き開始が決まると、負債総額や債権者の数は“脱毛サロン業界過去最大”になるということです。

運営会社は――

ミュゼプラチナム運営会社
「真摯に受け止めて引き続き事業再生に向けてまい進してまいります。何をもって破産と言っているのかしっかり根拠をお聞きしたいと思っています」

従業員への給与については「今月末から一部の支払いを開始し年内にはすべて完了する見込みです」と、コメントしています。

（5月16日放送『news zero』より）