マンガで知る 電気ショックの救命機器
救命措置のために誰でも使うことができるAED。そのAEDを使う「まさか」のときに備えて、あるマンガが公開されました。
心肺停止状態の人の心臓に電気ショックを与える機器、AED(=自動体外式除細動器)。いざというときに誰でも使用でき、救命措置を行えるよう、学校や駅、公共施設などを中心に、全国32万か所以上に設置されています。
そんなAEDについて、見たことはあるけれど触ったことがない人や、使い方が不安な人にあらかじめ正しい使い方を知ってもらおうと公開されたのが“マンガ”でわかる「AEDの使い方」です。
これは、救急医療を支援するシステムの開発・運用を行う株式会社Smart119が公開したもので、マンガを通して使い方を知ってもらい、一般の人でも、いざ倒れた人を目の前にしたときに焦らず適切に命を救えるようにと制作されました。
マンガの中では、AEDを使用する手順のほか、子どもに使用する際の注意点などがイラストと文章でわかりやすく描かれています。
たとえば、AEDは子どもにも使えると説明し、箱の中に、子ども用パットがある場合はそれを使い、成人用パットしか入っていない場合は、2枚のパットが重ならないように使うといった詳細が描かれています。
実際にAEDを使用する際は、音声で操作ガイドが流れるようになっていますが、あえてマンガで使い方の周知をしたことについて、担当者は「使い方を事前に一度でも目にしていれば、知らないより動きやすいと思う。説教くさくならないマンガにすることで、一人でも多くの人の頭の片隅に置いておいてもらえたら」と話しています。
これから始まる夏休みには、アウトドアなどの機会が増え、命にかかわる事故などの危険性も高まります。
最近、AEDの設置場所を自由研究で調べ、事前に把握していた小学生の家族が、自宅を訪問してきた男性が突然、意識を失った際、実際にAEDを使って救命した例もありました。
親しみやすいマンガを通して、今からAEDについて知っておくことで、いざというときに命を救う手伝いができるかもしれません。
■写真:(株)Smart119提供