若狭牛のリハビリ放牧 "お灸"で血行改善も のびのび過ごして妊娠しやすく 坂井市・県畜産試験場
坂井市内の牧場でメスの若狭牛の放牧が始まり、ユニークなリラックス方法も取り入れながら、広々とした牧草地で新たな命を授かるのを待ちます。
坂井市三国町の県畜産試験場では22日、9歳から16歳の雌の若狭牛が牧場に放されました。毎年、県内の畜産農家から妊娠しにくい牛を預かり、のびのび過ごさせて妊娠しやすくなるようサポートを続けています。
牧場ではのびのび運動できて、青々と茂った牧草は食べ放題。そして、極めつきは…お灸!腰にもぐさをたいて血行を良くすることで、新陳代謝を高めるそうです。
この取り組みの背景には畜産農家の高齢化があり、県内に36軒あった若狭牛を生産・出荷する農家は、10年で23軒に減っています。
■県畜産試験場 谷村英俊 家畜研究部長
「減っている農家数の中でも、子牛の生産頭数は少しでも維持していく意味で、リハビリ放牧を生かしてもらえれば」
5月中旬には7頭が加わる予定で、今後人工授精での妊娠を試み、11月にはそれぞれの畜産農家にお産のために里帰りします。