事故現場は「危険な通学路」小学生4人が重軽傷 車は踏切で一時停止しなかった可能性 通学路の見守りを続ける遺族「子どものため大人が動いていけたら」福岡
事故の現場は「危険な通学路」に指定されていました。19日、福岡県筑紫野市で小学生4人がはねられた事故で、軽乗用車は手前の踏切で一時停止しなかった可能性があることが捜査関係者への取材で分かりました。
■元木寛人アナウンサー
「事故から一夜明け、現場となった通学路では、地域の人や警察官に見守られながら子どもたちが通学しています。」
事故が起きた福岡県筑紫野市針摺西の現場をはじめ、通学路の数か所では午前7時すぎから、警察官と小学校の関係者が児童の登校を見守りました。
■保護者
「(子どもは)4年生で、お友達がそういうふうになった(事故に遭った)ので、ストレスがあるかなと思って、朝も心配だから一緒に登校することにしました。」
事故が起きたのは、19日午後3時半前です。交差点で軽乗用車が店舗に衝突し、そのはずみで小学4年の男児4人をはねたとみられています。
病院に搬送された男児4人のうち1人が足を骨折する重傷を負い、軽乗用車を運転していた74歳の女性もろっ骨を折るケガをしています。
警察は過失運転致傷の疑いも視野に、事故の状況を詳しく調べています。
捜査関係者によりますと、踏切と現場の間の距離が短いにもかかわらず、店舗の損傷が激しいことなどから軽乗用車が踏切で一時停止せずスピードを出したまま進み、事故を起こした可能性もあるということです。
現場にはブレーキ痕もありませんでした。
福岡県警によりますと、事故があった交差点の半径30メートルの範囲では、去年までの5年間で車同士や車と人の事故が合わせて4件起きています。
現場周辺は交通量が多い上に見通しが悪く危険だとして、2022年には福岡県と筑紫野市、福岡県警が合同で、路側帯が一目で分かるよう緑色に塗装していました。
■服部知事
「なかなか、拡幅・歩道の設置は難しいということで、カラーで通行帯を明示するという安全対策をとっていたと聞いています。今後の安全対策について検討していきたい。」
歩行者も、普段から危険を感じることがあるといいます。
■歩行者
「夕方が(車が)多いイメージです。」
「(人も車も)たまに遠いところから走ってきたり、踏切がカンカン鳴っているのに渡ったりする人も多いので、危ないなと思います。」
筑紫野市は今後、県や警察と連携をとって、通学路の点検などをして安全体制の見直しをする方針です。