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今なお水害から町を守る 江戸時代に造られた防災設備「別所砂留」とは…!?  広島・福山市【みんなで防災プロジェクト】

2025年5月9日 15:41

■別所砂留を守る会 会長・光成良秀さん
「土木関係の社長さんが2回程視察に来られたんですけど、現代でああいう加工はできないと。 ここまでは、よう積まん(こんなには積めない)と言われていました。裏側が見たいと。どういう構造なのか、設計図が何もないから。」

■別所砂留を守る会 会長・光成良秀さん
「大雨の後にここに来ましたけど、 水がわずかにあるだけで、みな沈んで下の方から噴き出ていました。まったく砂を留める。」
■広島テレビ 寺本卓也気象予報士・防災士
「上流からの土砂も、ここで守ってくれていた。下の町並みにも、行かないようにしていたんですね。」

10番砂留のひとつ上にある砂留は、2018年の西日本豪雨で、山から流れ出た土砂をせき止めていました。砂留は、今なお機能しています。

■別所砂留を守る会 会長・光成良秀さん
「ここらあたりは全部、土砂崩れの形跡が残っています。」
■広島テレビ 寺本卓也気象予報士・防災士
「ここら辺も、2018年の?」
■別所砂留を守る会 会長・光成良秀さん
「これもみなそうです。ここはきれいな谷だったんです。ここもみな守ってくれているんです。 もしこれがなかったら、そのまま勢いつけて、谷に降りていっています。」

いまも地域を守り続ける「別所砂留」。地元の人たちは定期的に集まり、砂留の手入れや修繕活動をしています。

■参加者は…
「自分の先祖が関わっているんです。(先祖が)中心になって石積みを造っていて。それを守らないといけないという気持ちを、強く持っています。」

こうした保全活動が評価され、「別所砂留を守る会」は2025年、国土交通省から表彰されました。

また、地元の小学生などを対象にした見学会も開いています。砂留の役割を伝えることで、地域の防災意識の向上にも貢献しています。

■別所砂留を守る会 会長・光成良秀さん
「ここに、日本一の規模の砂留があると子どもたちの頭に入れてもらうと、将来僕らの年代になって守ってくれるのではないかな、という希望もあるんです。」

【テレビ派 2025年5月8日 放送】

最終更新日:2025年5月9日 15:41
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