「袴田巌さんに無罪判決、無罪判決と掲げられました」

袴田巌さんは1966年、静岡県でみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして逮捕起訴され、1980年に死刑が確定しました。

無実を訴える中、再審開始が認められますが、その後、検察側が不服を申し立てて審理が長期化。

逮捕から58年経った9月26日のやり直し裁判で、静岡地裁は捜査機関の証拠を捏造と認め、袴田さんに無罪判決を言い渡しました。

これを受けて、徳島県弁護士会は先ほど会見を開き、次のような声明を発表しました。

（徳島県弁護士会 瀧誠司弁護士）
「袴田さんは人生の大半を自分の冤罪を晴らす戦いに費やざるを得ませんでした。そのあまりの残酷さは筆舌に尽くしがたく、袴田さんの救済には一刻の猶予も許されません」

その上で、徳島県弁護士会は検察に対して、控訴せず、直ちに無罪判決を確定させるよう求めました。

また、審理が長期化したのは刑事訴訟法に不備があるとして、証拠開示の制度化や、再審開始決定への検察の不服申し立て禁止など、法改正をあわせて求めました。