【九州の水がめ】阿蘇地域の地下水かん養 熊本県が基金を設立し支援する計画
半導体企業の集積に伴い懸念されている熊本の地下水の保全。阿蘇地域でも地下水かん養を進めるため、熊本県が新たな基金の設立を計画しています。
去年5月に発足した県の地下水保全推進本部では、半導体企業の集積で懸念される地下水保全について、部署を横断した情報共有などを進めています。対策の一つが地下に水を浸透させる地下水かん養の取り組みです。
これまで、かん養能力が高いとされる大津町や菊陽町の白川中流域で重点的に実施するよう県などが支援してきました。一方、阿蘇地域は「九州の水がめ」と呼ばれ、特に草原は水を地下にため込む能力が高いものの、支援の対象ではなかったことから、県が新たに基金を設立する計画を明らかにしました。基金は、住民や流域自治体のほか企業からの寄付を想定しています。
■熊本県 木村敬知事
「阿蘇地域は、野焼きをはじめ水がめを守る取り組みに苦労しています。そうしたみなさんの取り組みを守っていく基金になればと思っています」
基金の本格運用は2026年度からで、草原再生への支援については今年の夏頃から先行してスタートする予定です。
最終更新日:2025年2月27日 19:07