【記者解説】冤罪「松橋事件」国に賠償命じる判決 弁護団が主張した「6つの違法」熊本地裁の判断は
(花木瞳記者)
弁護団は、この点を厳しく批判しています。
■斎藤誠弁護士(判決後の記者会見)
「国に対しては勝訴したということは良かったが、大事な証拠の隠ぺいという意味では、福井事件と同じように正面から取り上げてほしかった」
(永島由菜キャスター)
弁護団にとっては、熊本地検の証拠隠しと熊本県警の捜査が違法と認められなかったことで、不十分な判決だったようですね。
(花木瞳記者)
判決を受け熊本県警の松見恵一郎首席監察官は、「今後も引き続き、県民の期待と信頼にこたえる警察活動の推進につとめてまいります」とコメント。熊本地検は「判決内容を検討し、関係機関及び上級庁と協議した上で適切に対応していきたいと考えている」とコメントしました。
熊本地検の違法性が認められたとはいえ、宮田さんはすでに亡くなっています。司法に求められるのは冤罪を検証することで、同じ誤りを二度と繰り返さないことであるはずです。
弁護団は今後、控訴するかどうか検討する方針です。