【実録】警察をかたる詐欺電話「すぐに来ないと身柄を拘束」緊迫したやりとりの一部始終
3月24日、仕事中の女性に1本の電話がかかってきました。
(電話の声)
「徳島県警のイマダです」
表示された相手の電話番号は、下4桁が0110。警察署で使われる番号です。動揺する女性に男はLINEからかけ直すと言い、アカウントを聞き出しました。すると、折り返しかかってきたLINE電話に表示されたのは「検察庁管理」という名前でした。異変に気付いた職場の同僚が、この通話の一部始終を撮影していました。
(男)
「あなたの口座にお金を振り込まれてしまってる方がいっぱいいらっしゃるということで、お話が上がってます」
(女性)
「でも、口座には振り込みはないんですけども…」
(男)
「だからこちらで押収している口座に関してです。××銀行の口座に6000万円以上のお金が振り込まれていて、被害に遭われている方が19人もいらっしゃるんですよ」
男は女性の銀行口座が詐欺に使われていると告げ、捜査に協力するよう求めました。女性が身に覚えがないと答えると、男は「来ないと身柄を拘束する」と今すぐ徳島県まで来るよう強い口調で要求してきました。
(男)
「1時間、2時間で終わる話じゃないんですよ。しっかりお休みを取っていただいて、今職場にいらっしゃるということなので早退してお話を聞かせてください。誰か今一緒にいますよね?」
(女性)
「いないです。1人だけの個室です」
(男)
「声が聞こえましたよ、今」
男は、1人で会社から外へ出るよう繰り返し誘導してきたといいます。女性は徳島県に向かうのは無理だと訴え、必死にこう提案しました。
(女性)
「徳島県警さんとのやり取りだけになるんですか?熊本の警察に行ってお話しするとかはダメなんですか?」
(男)
「捜査権というのが、こちらの徳島県警の方にありますので、熊本の方に行かれても意味がないんですよね。こちらの方に出向いていただく話になりますから」