富山県立高校の再編 中・小規模の方針は? 特別企画「高校のこれから」②

富山県内の高校再編や県立校と私立校との関係など、「高校のこれから」について伝える特別企画。2回目のきょうは、県立高校の再編構想のうち、中規模と小規模校について取り上げます。
中・小規模校の設置方針は
中規模校は、1学年121人から320人未満、小規模校は、1学年120人以下となりますが、今県内にある県立高校は全て中規模と小規模校です。
県の方針では、大規模校は新築ですが、中規模と小規模は既存の校舎を活用することを基本としています。
第1期は、まず、3年後を目途に全体の学校数を現在の34校から30校程度に減らし、中規模校4校~6校を再編・開設する方針です。
3年後というと、今、中学1年の子たちが高校に入学するタイミングです。そのため、県は、今年度立ち上げる検討会議で意見をまとめる方針にしています。
県教育委員会 廣島伸一教育長
「今年の進め方ということで、大規模校の設置方針、まずそこを決めたい。そのあとに今年度の後半ぐらいはこの第1期校の部分に入っていきたいという風に思っています」
県は、第1期では、グローバル教育に重点を置いた学校やエンパワーメントで誰ひとり取り残さない教育など、速やかに対応すべきものから中規模校として開設する方針です。
しかも、前回の再編スケジュールを参考にすると、今回は、具体的にどの高校とどの高校が再編するのか方針を示す時期は「今年度末」となります。
大規模校か、中規模校か 進学校はどっち?
県内で進学校といわれる高校は、現在、1学年240人の中規模校ですが、今後、生徒数を増やして大規模校にする可能性はあるのでしょうか。
廣島教育長
「思われるでしょうね。否定はしません。ただぎゅっと、勉強のできる子が頑張って中規模校に。個人的には私はそっちじゃないかなと思います」
現在、県立高校は全部で34校ありますが、再編し、2038年度には20~22校まで絞り込む方針です。
このうち、中規模校は15校程度、小規模校は4校程度となる見通しです。
ただ、募集定員の数は現在、中規模でも、既に定員割れで小規模になっている高校や、県境近くなど地理的に生徒の増加を見込めない高校もあります。