北陸新幹線 石川県の「米原ルート検討」決議文 馳知事配布し足並み乱れ
北陸新幹線の建設促進を目指す会合がきょう東京で開かれ、新田知事は「小浜・京都ルート」での全線整備を堅持すべきだと主張しました。
一方、石川県の馳知事は「米原ルートの検討」を求める県の会議での決議文書を配布するなどし、富山県や福井県、関西などが推す「小浜・京都ルート」との足並みが乱れる異例の展開となりました。
きょう東京で開かれた北陸新幹線沿線の10の都府県でつくる建設促進同盟会の大会。
会長を務める福井県の杉本知事は。
福井県 杉本知事
「北陸新幹線を敦賀で、止めていいのか。このことについて、私は問いたい。沿線の府県こそ一致団結して、国家プロジェクトの推進のため全力を挙げていくべき」
このように述べ、新大阪までの全線開業に向け沿線の自治体や経済界の協力を呼びかけました。
北陸新幹線の敦賀から西のルートは、与党が福井県小浜市から京都を経由して新大阪に至る「小浜・京都ルート」に決めていますが、まだ着工されていません。
そして石川県では、滋賀県の米原で東海道新幹線に接続する米原ルートへの見直しを求める声が上がっています。
新田知事は、今日の会合で。
富山県 新田知事
「関西圏を含む沿線が、一致団結して求めてきた『小浜・京都ルート』での全線整備を、堅持すべきということをぜひこの場で申し上げておきたいということを考えております」
このように述べ、「小浜・京都ルート」での全線整備を求める考えを強調しました。
一方、石川県の馳知事は、去年石川県の会議で採択された「米原ルートを含めて整備を検討する」との決議文書を会場で配布しました。
直接的な発言こそありませんでしたが「米原ルートも選択肢に含めることの検討を求める」と受け取れる内容でした。
これに対し、当事者の一人である滋賀県の三日月知事は。
滋賀県 三日月知事
「米原ルートにつきましては、申し訳ないんですけれども望んでも求めてもいないのでこのことは明確に申し上げておきたい」
立場の違いが浮き彫りとなりました。
また、「小浜・京都ルート」での整備を求める決議が採択された際には、石川県の県議会議員らが退席するなど一致団結するはずの場は、異例の展開となりました。