金沢海保に15年ぶりの「海猿」 海難救助のスペシャリスト“潜水士”4人配属 訓練を開始
海の安全を守る海上保安官。そのなかで海に潜り海中での人命救助にあたるのが“海猿”とも呼ばれる潜水士です。金沢海上保安部ではこの春、15年ぶりにこの海難救助のスペシャリストが配属されました。
23日、金沢港では…
この春、金沢海上保安部の巡視艇「かがゆき」に配属された4人の潜水士。
金沢海上保安部に潜水士が配属されるのは2010年以降15年ぶりで、この日は初めて金沢の海に潜る訓練始めが行われました。
海難救助のエキスパートで“海猿”とも呼ばれる潜水士。
国家資格に加え、海上保安庁での厳しい研修を乗り越え、晴れて潜水士となれるのは海上保安官約1万4000人のうち、わずか1パーセント。
全国で137人しかいない海上のヒーローです。中学生の頃に見た映画で、その姿に憧れて志した人も…
金沢海上保安部 巡視艇かがゆき潜水士・工藤 裕太郎 さん:
「きつかったです。体力系の訓練だったので、筋トレはしてきたんですけど、最後登り切れなくて悔しかったです。金沢の海で海難を少しでも減らして、起きたときには、必ず生きて返す気持ちで頑張りたいと思います」
金沢海上保安部の潜水士は2010年から不在となっていて、管内で海難事故が起きた場合には、新潟や富山から応援が派遣されていましたが、これからは初動を中心に金沢での救難体制の強化を図ります。
金沢海上保安部 巡視艇かがゆき潜水班長・石川 洋平 さん:
「日々訓練を重ねて、より一層救助ができるように日々精進していきたいと思います。皆さんの期待に応えるとともに、安心感を与えられるような潜水士になりたいと思います」
去年1年間、管内で事故を起こした船舶は8隻。
新たに4人の潜水士が加わった金沢海上保安部では、訓練を通して連携を深め、万が一に備えます。