「追い出すなんてしたくない」2次避難所の旅館が次のステップを支援 従業員寮を改修
いずれは能登に帰りたいと願う集落の住民たち。
まとまった単位ですぐに移ることができる次の住まいが必要ですが行政の支援は追いついていません。
民間レベルでできることはないか。
避難者を受け入れている旅館が動き出しました。
「うちの寮、たくさん今空いています」
「県にも話をしまして、みなし仮設住宅として認めてもらえることができるんです寮を」
「それプラス2次避難所としても承認してもらえるということになりましたので」
「2次避難所として(寮を)提供できれば、食事も出せるので」」
旅館の近くにある従業員寮。
空き部屋が150室ほどあるためここを改修し「みなし仮設」や「2次避難所」として提供することにしたのです。
みやびの宿 加賀百万石の吉田久彦社長:
「なかなか人手不足っていうところもあって、寮に入る人も少なかったので」
「同じ在所の人たちでひとかたまりで入れば、ご高齢の方も安心して入れるでしょうから」
古い家具や照明を取り替え新しい家電製品も旅館で購入する予定です。
「家賃をいただけるので、もともと空いてたところですから」
「その分を改装だったりとか家具を買ったりとか、そういうところに充てていけるかなと短期的にはドンとお金出ますけど、長期的にみればその分ぐらいは回収できるかなと」
まとまって入居できる住まいを希望する人にとってはありがたい知らせでした。
珠洲市高屋町から避難している吉田華子さん。
同じ集落から避難している人は大半が高齢者のため代表して希望を聞き取っています。
吉田さん:
「ほんとにほっとしました寮のお話を聞いたときにずっと、どうアパートをとろうかとか、みんながまとまってとれるアパートってそんなないので」
さらに、旅館では短期で働ける仕事や、住まいのことなどを気軽に相談できる独自の窓口を設置する予定だといいます。
「行政は行政でなかなか、現地の対応が大変なので、準備できていないとか、制度上難しい部分があるので、だったら民間でできるところをやっちゃおうということで」
こうした取り組みを行うのは来月の新幹線の開業を見据えてのことでもあります。