「介護に疲れた…」妻の首絞めて殺害した罪 被告の男(78)起訴内容認める 背景には社会問題
2024年8月、阿久根市の自宅で、妻(当時75)の首を両手で絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われている男(78)の裁判員裁判です。17日の初公判で明かされた犯行の背景には、高齢者が抱えるある社会問題がありました。
(被告人)
「介護に疲れた。死にきれなかった」
被告人が、犯行直後にこぼしたとされる言葉です。
殺人の罪に問われているのは阿久根市大川の無職、牧正夫被告(78)です。
起訴状によりますと、牧被告は2024年8月、自宅で妻のみい子さん(当時75)の首を両手で絞め殺害したとされています。
17日の初公判で牧被告は、「間違いないです」と起訴内容を認めました。
裁判では、みい子さんがアルツハイマー型認知症や腰痛などを抱えていて、2024年7月ごろには歩くことが難しくなり、牧被告が介護や家事を1人で担っていたことが明かされました。
そうした状況の中、牧被告は、将来への不安を覚え、みい子さんを殺害し、自らの手首を切って無理心中を図ろうと犯行に及んだということです。
検察側はそうした背景を踏まえたうえで、「安易に犯行に及んだ意思決定は強い非難に値する」、「両手で首を絞めるという犯行は 強固な犯意に基づく非情で悪質なもの」などと指摘しました。
一方、弁護側は「夜間の介護から生じた睡眠障害や 介護疲れによる不安が募り、苦しみ悩み抜いた末の犯行」であると主張。「真摯に反省していて、犯罪傾向や粗暴癖もなく再犯の可能性もない」」として情状酌量を求めました。
裁判は4月21日に結審し、判決は25日に言い渡されます。
(被告人)
「介護に疲れた。死にきれなかった」
被告人が、犯行直後にこぼしたとされる言葉です。
殺人の罪に問われているのは阿久根市大川の無職、牧正夫被告(78)です。
起訴状によりますと、牧被告は2024年8月、自宅で妻のみい子さん(当時75)の首を両手で絞め殺害したとされています。
17日の初公判で牧被告は、「間違いないです」と起訴内容を認めました。
裁判では、みい子さんがアルツハイマー型認知症や腰痛などを抱えていて、2024年7月ごろには歩くことが難しくなり、牧被告が介護や家事を1人で担っていたことが明かされました。
そうした状況の中、牧被告は、将来への不安を覚え、みい子さんを殺害し、自らの手首を切って無理心中を図ろうと犯行に及んだということです。
検察側はそうした背景を踏まえたうえで、「安易に犯行に及んだ意思決定は強い非難に値する」、「両手で首を絞めるという犯行は 強固な犯意に基づく非情で悪質なもの」などと指摘しました。
一方、弁護側は「夜間の介護から生じた睡眠障害や 介護疲れによる不安が募り、苦しみ悩み抜いた末の犯行」であると主張。「真摯に反省していて、犯罪傾向や粗暴癖もなく再犯の可能性もない」」として情状酌量を求めました。
裁判は4月21日に結審し、判決は25日に言い渡されます。
最終更新日:2025年4月17日 19:20