いまでも家族の真ん中に…震災で命を落とした6歳の妹「この先きっと、また毎年毎年誕生日をする」

その家族が歩んできた14年。いまでも家族の真ん中にはその女の子がいます。
石巻市の西城家。
玄関には家族みんなの絵が飾られています。
お父さん、お母さんと3人の子どもたち。
そしてもう一人、二女の春音さんです。
動画の中の春音さん
Q好きな食べ物は?「サクランボ~イチゴ」
Q好きな遊びは?「ブランコ」
いつも笑顔を絶やさなかった春音さんは家族のムードメーカーでした。
東日本大震災で春音さんが乗っていた幼稚園バスは津波にのまれ、その後、炎に包まれました。
母・江津子さん
「春音が亡くなって、はるはるってなってしまったのも事実だし、 その後に春汰が生まれて結局、手がかかるから、春汰春汰ってなったのも事実だし。その時に1番辛かった楓音が1人で我慢したのかなと思う」
楓音さん
「家族にも震災のことを話さなかったし、友だちにもできなくてどんどん溜まってきちゃったのがあって、なんかモヤモヤするなって」
小学2年生だった楓音さんに妹の突然の死を受け止めることはできませんでした。
震災の時、2歳だった長男の靖汰さんと、震災の2年後に生まれた末っ子の春汰さん。
今では小学6年生と高校2年生になりました。
Qなんて言ったの?
靖汰くん
「お誕生日おめでとうって」
西城家は家族6人。
旅行に行くときは必ず春音さんも一緒です。
長女・楓音さんの成人祝いの時は日和山にある神社でお参りをしました。
家族は6人、記念写真を撮りました。
大好きな妹を思い続けています。
楓音さん
「仲が良くて、私が嫌になるくらいずっと後ろをついてくるような子だったから。それがすごく可愛かったし、歳も近かったから、一緒に結構遊んだりしていました。」
被災した家族の笑顔が少しでも増えればと名古屋の画家が絵を届けてくれました。
描かれているのはあの日がなければ続いていたであろう家族の姿です。