「復活させたい」…5年前に閉園したゆり園、15万株が咲き誇った初夏の絶景(宮城・栗原市)
5年前に閉園した宮城・栗原市の一迫ゆり園。
15万株が咲き誇った初夏の絶景を取り戻そうと、有志がこの春から動き出しています。
栗原市一迫地区。
雑草が生い茂った草むらを、キツネが歩いていました。
かつて、この場所を色鮮やかに彩っていた花があります。
純粋・無垢・威厳の花言葉を持つユリです。
初夏になると、約200品種・15万株が咲き誇った「南くりこま高原一迫ゆり園」。
地域おこしを目的に1991年にオープンし、最盛期には3万人以上が訪れる観光スポットでした。
しかし。
運営に携わるメンバーの高齢化とコロナ禍で球根の輸入が難しくなったことから、2020年閉園を余儀なくされました。
かつての絶景を復活させ、未来へつなぎたい。
地域おこし協力隊や地元の観光協会などの有志10人が、ゆり園の復活に向けて動き出しました。
一迫ゆり園おこし協力隊・黒沢亜希さん
「高齢化だったりコロナで泣く泣くダメになってしまったと聞いていたので、その方たちがまだ元気なうちに、きれいなゆり園をもう一回復活させて上げられたらなとすごく思います」
栗駒山を望むゆり園の跡地には、この春 10アールの試験園が設けられ、オランダから取り寄せた球根の植え付けが行われました。
34年前にゆり園を始めたメンバーも、協力しています。
一迫ゆり園おこし協力隊・曽根淳さん
「この30年間 経験してきたノウハウや栽培の仕方などを、若い人たちに継承したいなと参加しました」
今年の試験栽培は5500株ほどと、かつての1割にも満たない数ですが、3月から行ったクラウドファンディングでは目標額を上回る約120万円が集まり、球根の購入や土地の整備費用などに充てるということです。
一迫ゆり園おこし協力隊・黒沢亜希さん
「きょう草取りしてみて、どんどんユリの芽が大きくなってきているので、すごく楽しみだなと思います。 試験栽培で規模はまだ小さいですけど、絶対にきれいなユリがたくさん咲いてくれると思います」
試験栽培のユリは、6月中旬頃 花を咲かせる見込みで、無料で一般公開するということです。