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生後1年の生存率は1割「18トリソミー」“意味あって授かった命”と生きる家族の覚悟と奇跡《長崎》

2025年4月22日 6:45
生後1年の生存率は1割「18トリソミー」“意味あって授かった命”と生きる家族の覚悟と奇跡《長崎》

18番目の染色体が1本多い 染色体異常症『18トリソミー』の男の子。

4年前、県内で初めて人工呼吸器をつけて通学をスタートしました。

春から小学4年生。家族の今を見つめます。

◆1歳までの生存率が10%未満 ダウン症の次に多い「染色体異常症」

(ストレッチ)
「はいスタート。力を入れて。もうちょっと頑張れ。上手、スイッチオン!」

長崎市内の特別支援学校に通う小学3年生の出口 大空くん。

人工呼吸器をつけて、学校生活を送っています。


大空くんは、18番目の染色体が通常より 1本多い『18トリソミー』(エドワーズ症候群)。

ダウン症候群(21トリソミー)に次いで多いとされる染色体異常症で、知的発達の遅れや成長障害なども伴います。

◆大変なんて思わない「ニコニコ… その笑顔を見たくて」 


2016年3月22日、1680gで生まれた小さな命。“大空” と名付けられました。

『18トリソミー』で生まれてくることを医師から告げられたのは、母 光都子さんが妊娠5か月の時。

生後1年以内に “約9割” が亡くなるといわれている、重篤な病気ということも聞かされました。

家族会議を開いて、家族みんなが出した答えは… “家族に迎えよう” 。


(母 光都子さん)
「この子の命は “意味があって授かったんだ” と思って。あとは、家族が後押ししてくれて」

父の雄一さん(48)、姉の心実さん(21)と、心晴さん(19)。

家族で過ごす当たり前の日常に、心から幸せや喜びを感じています。


(母 光都子さん)
「周りから見たら大変、大変と言われるが、楽しいこと見つけて生きているから楽しい」

大空くんのベッドは、体調の変化がすぐわかるようにキッチンの目の前にあります。

歯磨きするときも…。

(母 光都子さん)
「ゴシゴシ。右手と左手と今、触ってます」

たくさん声をかけながら、優しく楽しく。

(母 光都子さん)
「声に対して反応がいいので、私もオーバーなくらい笑ったら(大空も)ニコニコ。その笑顔を見たくて」

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◆家族みんなが思い合い… そして支え合う
    長崎国際テレビのニュース