生後1年の生存率は1割「18トリソミー」“意味あって授かった命”と生きる家族の覚悟と奇跡《長崎》
18番目の染色体が1本多い 染色体異常症『18トリソミー』の男の子。
4年前、県内で初めて人工呼吸器をつけて通学をスタートしました。
春から小学4年生。家族の今を見つめます。
(ストレッチ)
「はいスタート。力を入れて。もうちょっと頑張れ。上手、スイッチオン!」
長崎市内の特別支援学校に通う小学3年生の出口 大空くん。
人工呼吸器をつけて、学校生活を送っています。
大空くんは、18番目の染色体が通常より 1本多い『18トリソミー』(エドワーズ症候群)。
ダウン症候群(21トリソミー)に次いで多いとされる染色体異常症で、知的発達の遅れや成長障害なども伴います。
2016年3月22日、1680gで生まれた小さな命。“大空” と名付けられました。
『18トリソミー』で生まれてくることを医師から告げられたのは、母 光都子さんが妊娠5か月の時。
生後1年以内に “約9割” が亡くなるといわれている、重篤な病気ということも聞かされました。
家族会議を開いて、家族みんなが出した答えは… “家族に迎えよう” 。
(母 光都子さん)
「この子の命は “意味があって授かったんだ” と思って。あとは、家族が後押ししてくれて」
父の雄一さん(48)、姉の心実さん(21)と、心晴さん(19)。
家族で過ごす当たり前の日常に、心から幸せや喜びを感じています。
(母 光都子さん)
「周りから見たら大変、大変と言われるが、楽しいこと見つけて生きているから楽しい」
大空くんのベッドは、体調の変化がすぐわかるようにキッチンの目の前にあります。
歯磨きするときも…。
(母 光都子さん)
「ゴシゴシ。右手と左手と今、触ってます」
たくさん声をかけながら、優しく楽しく。
(母 光都子さん)
「声に対して反応がいいので、私もオーバーなくらい笑ったら(大空も)ニコニコ。その笑顔を見たくて」