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「五感で感じ取った、経験した体験談は貴重」 73年前の1952年4月17日に発生した“鳥取大火” 当時の悲惨な状況の記録を次の世代に伝えるため写真展を開催 鳥取県鳥取市

2025年4月17日 19:56
「五感で感じ取った、経験した体験談は貴重」 73年前の1952年4月17日に発生した“鳥取大火” 当時の悲惨な状況の記録を次の世代に伝えるため写真展を開催 鳥取県鳥取市

鳥取市の鳥取公文書館では鳥取大火を写し出す写真展が開催されています。

今から73年前の鳥取市街地。燃えさかり街中を包む炎。跡形もなくなった街の中、がれきを片付ける市民の姿。大火の悲惨な状況が伝わってきます。

1952年4月17日、鳥取市中心部で発生した“鳥取大火”。鳥取市旧市街地の3分の2が焼失し死者2人、負傷者は約4000人にのぼる大火災から73年が経ちました。

鳥取公文書館では鳥取大火の記録を次の世代に伝えるため毎年企画展を開催しています。

鳥取県立公文書館 専門員 池本美緒さん
「立ち上る鳥取市というタイトルが書いてありまして、夜間の様子を写した写真ですとか翌日以降の市街地の焼け跡の様子ですとか大火関係が16点収められてます」

2年前に県民から寄贈された「立ち上る鳥取市」という写真帳。

「焼け野原となった若桜街道筋」

初公開の写真にはにぎわっていた街並みが一変、焼け野原になった若桜街道が。添えられた文章にも当時の混乱や大火の恐ろしさなどが残されています。

「片付けに来たものの何から手を出してよいものやら疲れ切った人達は降り注ぐ陽光に体をまかすのみ」

当時、被災した人たちの心情をうかがうことが出来ます。企画展に訪れた植木史郎さん84歳。発災当時は小学6年生で、遠足の帰り道に目撃した大火を今でもはっきり覚えているといいます。

植木史郎さん
「大混乱ですね。火がね、ぶわーっと燃えて渦巻くんですよ。炎が怖かったですね」

発災から73年がたち、人々の記憶から消えつつある大火。

鳥取県立公文書館 専門員 池本美緒さん
「五感で感じ取ったものっていうのは資料にはなかなか言い表せない、出てこないものなので、経験したという体験談というのは貴重な話だと思って伺うようにしています」

鳥取公文書館では大火にまつわる写真などの資料の寄贈も受け付けています。

鳥取県立公文書館 専門員 池本美緒さん
「資料をご覧いただくことによって鳥取市に大災害があったんだということを知って いただければと思っています」

企画展「立ち上る鳥取市」は4月28日まで鳥取公文書館で開催されています。

最終更新日:2025年4月17日 19:56
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