漁業協同組合「JFしまね」の会長が不適切な支出を行って損害を与えたとして、組合員らが1億円あまりの賠償を求めていた裁判。11日、控訴審が開かれ広島高等裁判所松江支部は約3023万円の支払いを命じました。

漁業協同組合「JFしまね」の組合員らが会長の職務怠慢などが原因で組合に多額の損害が発生したとして、1億円あまりの損害賠償を求めていた裁判。一審の松江地裁は「県外への視察で旅費規定を超えた宿泊費や法人税などの納付が遅れたことによる延滞金の発生などは会長の不適切な事業運営によるもの」とし、4150万円の支払いを命じました。

これを不服とし、会長が控訴。11日、開かれた控訴審で大型スーパーへの視察について旅費、飲食費の支出に違法性はないとし一審の判決を減額。3023万円の支払いを命じました。

この判決を受け、原告団はー。

JFしまね　福田薫 理事
「視察の1000万円以上の減額というのは、私としては納得できない」

減額は不服としながらも上告するつもりはなく、2025年6月には役員が任期を終えるため、責任を取って会長の座を退くよう求めていくとしています。これに対し会長は、「自分の主張が認められなかった部分については、上告する考えです」とコメントしています。