コロナ禍の体温測定や“積雪発電”で注目のスタートアップ破たんに驚きの声 「フォルテ(青森市)」が破産手続き開始決定
「積雪発電システム」の実証実験などを行っていた青森市のIT企業フォルテが破産手続き開始決定を受けました。
注目されたスタートアップ企業の破綻に経済界からは驚きの声が上がりました。
帝国データバンクなどによりますとフォルテは、先月27日に青森地方裁判所から破産手続き開始決定を受けました。
負債は去年2月期末時点でおよそ5億2500万円です。
2005年に設立されたフォルテは、AIを活用したシステムや製品開発などを手がけてきました。
★「体温は正常です。通過してください」
コロナ禍では、人工知能と顔認証システムを組み合わせたワクチン接種会場支援システムなどをリリースし、県内外で使用されました。
また去年は雪を利用して発電する「積雪発電システム」の実証実験を開始するなど、革新的な事業を展開している新しい企業として各方面から大きな注目を集めていました。
しかし、増収要因となった感染症対策の需要は長く続かず、近年は連続して1億円ほどの営業赤字が続き事業継続を断念したということです。
青森商工会議所の倉橋会頭は「青森の地から新たな産業を創出する可能性を秘めた企業として、大きな期待を寄せていただけに、誠に残念でなりません。引き続き県内企業の創業支援に尽力してまいります」とコメントしています。