2026年春に愛媛で60年ぶり開催「全国植樹祭」会場整備始まる
開催まであと1年に迫りました。来年春、愛媛で60年ぶりに行われる「全国植樹祭」に向けた会場整備がきょう始まりました。
こちらは今から59年前の1966年、昭和41年に松山市の高浜港に降り立った当時の天皇皇后両陛下です。
日の丸の小旗を手に松山城の堀端を埋め尽くす人たち。「10万人の市民が両陛下を沿道でお迎えした」と、当時の南海放送のニュースが伝えています。
この時の愛媛訪問の目的が…
「山口委員長から鍬を受け取られた陛下は、久松知事らのご介添えで杉の精英樹の苗木3本を次々にお植えになりました」
「続いて皇后陛下が同じように3本をお手植えになりましたが、巧みな手つきで鍬を使われ終始微笑みをたたえていらっしゃいました」
当時の温泉郡久谷村、現在の松山市久谷町を会場に開かれた全国植樹祭。1万3000人の手でおよそ3万本のスギやヒノキが植樹されました。
およそ60年の月日が流れ、植えられた木々が立派に繁るこの場所できょう…
藤田記者:
「こちらが、前回の植樹祭で植えられたスギやヒノキです。60年が経ち、利用期を迎え伐採されるということです」
来年春、愛媛で全国植樹祭が開催されるのを前に「久谷ふれあい林」では木々の伐採作業など会場整備が始まりました。
藤田記者:
「今、60年前の植樹祭で植えられたスギの木が切られました。来年春の植樹祭へ向けた本格的な会場の準備がスタートしました」
地元の森林組合のメンバーの手によってスギやヒノキが伐採されていきます。今回伐採するのは、「久谷ふれあい林」全体の面積の8割にあたるおよそ2.2ヘクタールに生えている1500本。伐採した木材は式典会場のベンチや、プランターのカバーなどに活用されるということです。
60年前に昭和天皇らがお手植えしたスギは残され今回、別の場所で天皇皇后両陛下がお手植えする「お手植え木」も、後日こちらに移植する予定だということです。
全国植樹祭推進課 会場整備グループ中村貴弘技師:
「自然災害等々あると思うが、植樹祭を通して自然の大切さを皆さんに知っていただけたら。絆あふれる、笑顔あふれる大会を目指して頑張っていきますのでよろしくお願いします」
伐採作業は6月末まで行われます。