松山市・城山の土砂災害から9か月 崩壊した斜面の本格的な復旧工事始まる
去年、愛媛県松山市の城山で発生した土砂災害から9か月あまり。現場ではきょう、崩壊した斜面の本格的な復旧工事が始まりました。
去年7月、松山市の城山で発生し3人が亡くなった大規模な土砂崩れ。市はこれまで、雨による斜面の浸食を防ぐための保護シートを急傾斜地に設置するなど応急的な復旧工事を進めていました。
滝口記者:
「午前8時過ぎ、重機が入ってきました」
そしてきょう斜面を補強する本格的な災害復旧工事が始まり、朝から本丸広場のすぐ下の現場に重機が運び込まれていました。
工事では、崩壊した斜面に高強度のネットを設置するほか、雨水を排水する水路の整備などが行われ、市によると、全ての工事の完了には1年半ほどかかる予定だということです。
公園管理課 西本義明主幹:
「市民の皆様の安全安心の第一歩となりますので、確実に工事を進めていきたい」
本格的な復旧工事の開始に緑町の住民は…
矢田さん:
「資材とか準備があったけん出来なかったのだと思うけど、もっと早く(工事を)してくれたら良かったと思うんやけど」
災害現場近くのマンションに住む矢田共行さん。
矢田さん:
「今はちょっとした雨が降ると大丈夫なんだろうかとか(思う)。できあがりのもの(イメージ) 見せてもらったんやけどだいたい前と同じもの。特別すごいものができたという感じではない。またもつのだろうかと、前の生活に早くなれるようにしてもらいたいと思う」
きょうの定例会見で野志市長は…
野志市長:
「本復旧工事にあたりましては、安全を最優先に迅速かつ確実に 作業を進めるよう関係部署に指示をしております。工事の期間中ですが、騒音や工事車両の通行などには細心の 注意を払います。ご理解とご協力をお願いします」
松山市は今後、土砂崩れの再発防止に向け、城山全体の地質や樹木の状態を調べる予定です。
工事ではまず、伐採した木の搬出や調査機材の搬入のため緊急車両用道路の早期復旧を目指したいとしています。