愛媛県内各地で3月並みの暖かさ 野菜の生育状況もようやく改善
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ほとんどの地点で3月並みの気温となったきょうの愛媛県内。この暖かさで野菜の価格も落ち着く見込みが出てきています。寒波で大きな痛手を受けた農家にとっても待望の季節到来となりそうです。
日中、暖かい日差しに恵まれた県内。城山公園では上着を脱いで遊ぶ人の姿も見られました。この週末はさらに気温が上昇して春を感じる陽気となりそうです。
そんな中…
エフ・マルシェ古川店 中原育実副店長代理:
「寒波の時期に比べたらちょっとお野菜が出品の量も増えてきましたし、お値段もちょっと下がってきたかなという印象」
市内の産直市にも、少しずつ春の気配が。特に変化を感じるというのが…
「最近は春キャベツがやわらかいキャベツの方もちょっと増えてきているのでまだそこまで(値段は)下がってはないけど、春キャベツの方が増えてくると 出品の量全体がキャベツ全体の出品量が増えるので、お値段もそれに応じて下がってくるかな」
強烈な寒波に見舞われた今月。去年と比べた出品量はキャベツが2割、ブロッコリーが4割ほど少なくなり、価格も50円~100円ほど高く推移していたといいます。
しかし、春の接近で野菜の生育状況もようやく改善。今後の天候次第でさらに安くなることも期待できるということです。
中原さん:
「あと1、2週間もしたらもっとつくしであるとかタラの芽もありますが、ふきのとうとか豆関係スナップとかがもっともっと増えてくるかなと思う」
ようやく訪れる、待望の春。
Q.最近あったかくなってきたが
買い物客:
「嬉しいです!これからだったらお豆とかスナップインゲンとか使おうかなって」
買い物客:
「まだ寒いかなと思う。去年もレタスいっぱい食べたような気がするけど(もっと)値段が安くなると食べやすくなる」
買い物客:
「ピーマンと小松菜を買いに(小松菜は)厚揚げと煮て2歳の子どもが好きなので、野菜が増えるのはうれしい。色々つくろうかなとなるのでそういう意味では楽しみ」
中原さん:
「産直としては一番賑やかな売り場になる季節かなと思う/春はその時期しかないお野菜山菜とか筍とか新タマネギ、新じゃがとか新しいワクワクするような気持ちになるようなお野菜が多いので店舗でも生産者もお客様に対してもそういった気持ちも一緒にお届けできれば」
春を待ちわびていたのは生産者も。
風早山本農園 山本克樹さん:
「今出荷できているのはトマトとブロッコリー。私が作っているのは暖かくなったら生長が早くなって採れる野菜が多いので、もうほんとウキウキしてます早く春が来いいう感じで」
松山市旧北条地区で25年トマトを栽培している山本さん。
山本さんの園地を訪ねてみました。山本さんはハウスで中玉のミディトマトを育てています。
山本さん:
「夏のイメージがあるんですけどだいたい最低温度が8℃位から25℃、28℃位までが最適なんで。9月に植えて12月クリスマスぐらいからずっと年を越えて6月まで」
寒い冬を越して栽培していくミディトマト。気温が5℃以下になると葉が枯れてしまうため…
山本さん:
「こういう感じで。これが2台ここのハウスに入ってます」
ハウス内は12℃から25℃になるよう重油が入ったストーブで温度管理をしています。
ストーブは、ハウス内の温度が12℃を下回ると自動で付くようになっていて、例年だと気温が上がりはじめる2月は暖房を使う回数が減ってくると言いますが…
「椿さん終わった5日以降からもう60万円ぐらい。1週間で30万円位いったんで、もうちょっとトマトは赤くなるけど、青くなって冷や汗が出て。経費がかかりすぎて困ってます」
度重なる寒波の影響で、ハウスの燃料費は、12月から今月中旬までの2か月半で200万円を超えていて、去年に比べ3割以上高くなっているといいます。
寒さの影響は他にも。
山本さん:
「これがやっぱり寒さで葉っぱがやけて細胞が死んだ状態なので成長が抑制されて」
例年であれば2倍以上の大きさに育っているはずの春キャベツは寒さで成長も遅く…
「今年は本当にキャベツとかブロッコリー、外で栽培する野菜全部生育がおそくなって影響が出ている状態です」
山本さんによるとキャベツの収穫時期は半月ほど遅れるもののいつもより甘く仕上がっていて、このまま緩やかに気温が上がり適度に雨が降ると、4月中旬には収穫できそうだということです。
「早く気温が上がってほしいですね。もう農家の人はみんな願ってると思います」