「動物福祉」でどう変わる?動物たちがストレスフリーに過ごすために…動物園・畜産業の取り組みとは
動物の気持ちを考えない園はなくなる?世界で重視される“アニマルウェルフェア”とは
“動物福祉”。
動物たちが心身ともに健康に過ごせるよう動物の目線で考え、配慮すること。
アニマルウェルフェアとも呼ばれ、ヨーロッパを中心に近年、世界的に重視する流れが加速している考え方です。
宮内園長:
「たくさんの動物を集めて、これだけ動物の種類を飼ってるんですよっていうのが動物園のステータスにはならない訳です。どれだけ動物の気持ちを考えて動物飼育をしているか。動物福祉に配慮をしないと動物も入手できませんから。それをしないと将来動物園というのは必要とされなくなるという危機感もあります」
青木アナ:
「動物の視点で考える。全国各地の動物園で動物福祉を向上させる取り組みが進められています」
開園は明治36年。120年の歴史を数える京都市動物園が今、最も力を入れているのが…
京都市動物園 生き物・学び・研究センター 山梨裕美主席研究員:
「毎年全ての種ではなくて、優先的にこのエリア、この動物種の動物福祉を考えていきましょうというターゲットを決めて、話し合って、向上させていって、それを評価するっていうような流れを作ってます」
野生での暮らしを反映した環境づくり 動物たちが“居場所を選べる”ことを重視
その一例が…
山梨さん:
「上にキンタロウっていう子どものゴリラが今天井に張りついてて、食べ物を取ってますね」
こちらの施設では、4頭のニシゴリラファミリーが暮らしています。
山梨さん:
「この施設を作るときに当時の飼育担当者が京都大学の研究者とアフリカに行って、実際に野生のニシゴリラを観察して、その動物の本来の性質というものが発揮できるように工夫されている」
木の上で過ごすことが多いニシゴリラ。空間を三次元で利用できるように、ポールやロープを設置したり、定期的に木を植えたりしているということです。
(ガラスを叩くキンタロウ)
青木アナ:
「ゴンゴンしてる」
山崎さん:
「やんちゃです」